ブルーウィング・ストライカーズ

作者 柏沢蒼海

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★★★ Excellent!!!

 何より、読みながらぐっと心が湧き立つのを感じました。
 民間パイロット兼学生であるレオ、少年傭兵のシュウ。印象深い出会いから、二人の視点が交互に続いて物語が進んでいきます。
 二人とも境遇は違えど戦闘機を操る技量に長け、パイロットとしての矜持があります。それがとてもかっこいい! そのせいか時々年齢に似合わぬ大人びた考えに驚かされますが、一方では微笑ましい幼さや眩しいほどの若さが現れることもあり。そのギャップに惹かれ、読み進めていくうちに彼ら二人に目が離せなくなってきます。
 そんな彼らを囲む飛行機部員たちも、最初は流されるままに活動していたのが徐々に熱意を持って少しずつ一つの方向に向かって走り始めていきます。個性豊かな部員たちが変わっていく姿は清々しく、応援したくなってきます。
 学校というものの存在すら知らないシュウが飛行機部に接して気づくこと、シイナが部長としての立場に思い悩むところ……見所は色々と上げられますが、特に第四章「飛翔」後半、初フライトでレオがシイナに語りかけるシーンは、心を鷲掴みされる思いでした。戦闘機の限界高度で飛びながら、空への思い、自らの思いを伝えようと語る言葉は、一見平易でありながらも鮮烈で、胸が熱くなりました。
 また空戦シーンは読み応えがあり、非常に面白かったです。空戦技術や戦闘機操縦については素人ですが、それでも読んでいて緊迫感のある場の空気や機体の動き、戦闘に臨む者たちの心情などしっかり伝わってきます。
 シュウの過去やエアレース出場など、今後の展開も気になります。何ともかっこいい二人の少年パイロットと飛行機部の物語、これからも追いかけたいと思います。

★★ Very Good!!

 青、蒼、碧……!
 世界全体を包み込む清涼な色を訴えかけてくる作品ですね。
 空と海。
 そして、登場キャラクターたちの青さ。
 それはときに、甘さとも捉えられるものではありますが、若さの象徴でもあります。
 幼い命から迸るエネルギッシュな勢いも、経験不足からくる苦い挫折も、やがて来たる団結と目的、その達成へと飛び立つ為にあるランディング。

 そう。彼らには、翼があるのだから――!

 そして、レビュータイトルです。
 『第二章:交差 後編』(https://kakuyomu.jp/works/1177354054881501252/episodes/1177354054882267445)
 『第五章:決路 後編』(https://kakuyomu.jp/works/1177354054881501252/episodes/1177354054882269294)

 この2エピソードの空戦描写は、まさに息詰まる。眼球と内臓を圧迫し、喉を潰し、酸欠になりそうな密度を感じました。

 1話あたりの文章量と、豊富な知識から来る説明過多な部分は気になるものの、学園モノやミリタリー、青春SFなど、確実にハマる人はいるポテンシャルを持っていると思います。

★★★ Excellent!!!

空に憧れを抱く少年『レオ・ムラクモ』。そしてレオと邂逅した少年兵『シュウ・セラフィード』。その二人が織りなす、空の物語。
空に憧れるのは彼らだけではない。レオの友達であるシイナや他の皆――そんな彼らと共に、部活動を行う事となっていく。

何と言うか紅の豚+学園ドラマって感じで、見ていて微笑ましいと思います。しかし部活動が暗礁に乗り上げてしまい、何とエヤレースをやる事となってしまいます。

果たして彼らは思い存分空を楽しめるか? 青春を味わい方にはおススメです!

★★★ Excellent!!!

 世界が水没しつつある時代、飛行機への夢と浪漫を詰め込んだ者たちの物語です。ある者は鉄火の舞う戦場に翔び、またある者は学び舎からレースへと飛び立ちます。一話あたりの文章量が非常に多く、密度も濃いものになっています。飛行機や操縦に関する抱負な知識が、とても豊かな物語を織り成していますね。期待してます、頑張ってください!