三章
怪しい人影
真夜中。
人里離れた山道を進む、一人の男がいた。
その男は、一本の松明を手に持ちながら、あるものを目指す。
しばらく行くと。
道の先に、
その祠は、小さなお堂のようになっていた。
頑丈そうな扉には、大きな鍵がかかっている。
その祠の前に立つと。
――――突然。
男は、祠の
扉に貼られたお札を乱暴にはがし、けやぶる。
鈍い音がして、祠の扉は簡単にこわれた。
「これで、我が望みが…………叶う」
こわれた祠の扉を見て、男は、笑いをこらえられないという風に、口元にゆがんだ笑みを浮かべた。
男の、獣のような狂った笑い声が、辺りに響く。
月明かりが、辺りを怪しく照らした。
どこかで、オオカミの遠ぼえが、聞こえた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます