泡沫の夢をみる1 絵師の登楼

作者 早瀬 翠風

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★★★ Excellent!!!

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小さな小さな籠の中に閉じ込められている鳥のような存在。花魁。

とても美しい羽と、美しい声があるのに、自ら扉を開けて飛び立つことも、逃げ出したいと叫ぶことも出来ない。

ただ飼われ、眺められ、その美しさに引き寄せられた相手に愛でられるだけの毎日。

そんな彼女が彼に出会い、想いを深めていくようすは何とも言えないくらい切ない。

ネタバレはしたくないので、ここで終えますが……二人が初めて繋がる時の、坂元のセリフが深くて深くてたまりません。

続きも楽しませていただきます。

★★★ Excellent!!!

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三津と呼ばれる吉原の美津と絵師との愛と運命を感じるお話です。

時代は、現代でもなく、世界は、異世界でもありません。

しっかりとした、楼閣の時代劇です。

美津は、絵師が風変わりなのに抵抗を覚えますが、次第に心が色を変えます。

こうなって欲しいと言う展開になってくれて、どきどきしました。

淡路と言う方の話に打たれました。

絵師の絵が目に浮かぶ所も素敵です。

おすすめです。

★★★ Excellent!!!

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恋から始まった、遊郭ロマンス。
宮尾登美子の「陽暉楼」を彷彿させるかのような、人間ドラマ。しっとりと肌に吸い付くような文体と、梅雨の湿度が高い外気のような表現は、華やかで地獄でもある苦界を表現するにはとても似合っている。

文中のセリフ、形容など、遊郭の雰囲気を出そうと苦心している姿勢に、著者のこだわりとパッションを感じ、非常に好感が持てる。

ストーリーは申し分ない。ド直球できます。僕は最後投げ込み寺で終わりかな?とも思ったのですが、敢えてのド直球が新鮮でした。

【WEB歴史時代小説倶楽部 参加作品】

さんがに★で称えました

★★★ Excellent!!!

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いやー、面白い。ヘビーノベルとあったので、身構えてしまっていたのですが、逆に面白すぎてじっくり読んでしまいました。
(文字数は3万字もないので、速い人だとあっという間に読み終わると思います)

今作では吉原の人間模様と日々の情景が主人公の目を通しながら生々しくも、優雅に、そしてある時から感情的に描かれ始めます。

吉原や女郎に関する知識的なものはほとんどない私ですが、それでもぐいぐいと引き込まれながら、最後のシーンまでドキドキしっぱなし。

個人的には屏風絵の話が好きでした。

本日初めて手に取った泡沫シリーズ。続編も読まねば(笑)

追記:このお話の後日談「井戸端会議」もございます。こちらを読み終えられたら、是非!

★★★ Excellent!!!

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吉原の女郎を描いた歴史中編小説。結論から言うと、素晴らしい。文章、雰囲気、月並みな表現で申し訳ないのですが、本当にその場にいるような、情景が目に浮かぶような文章です。これほど、吉原の情景をリアルに書いている作品は、無いんじゃないでしょうか。

歴史小説には疎く、正直、分からない語句もあるほどでしたが(恥ずかしい!(>_<))、手加減無く、最上の物語を作者さんは届けてくれているのでしょう。本当に読んでよかった、と思える作品でした。

とりあえず読め、きちんとゆっくり読め、と、おすすめしたい作品です。

★★★ Excellent!!!

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舞台は江戸吉原。苦界に身を落としながらも、清らかな心を失わない美津の秘めた恋の物語が美しく紡ぎ出されます。
時代考証が物語の土台をしっかりと支える安心感と、情緒溢れる麗しい文体が素晴らしい。
すっかりフアンになりました。
こんな作品がカクヨムで読めるなんて!

★★★ Excellent!!!

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泡沫(うたかた)——はかなく消えてゆく人の命や出会いのむなしさを、泡(あわ)にたとえていう言葉。

吉原という閉ざされた世界で芽生えた純愛など、女郎達の命と共に哀しくはかなく消えていくはず……そう思いながら読み進めて行くと、最後に優しい裏切りが待っていました。

綿密な時代考証を重ねたであろう作品が描き出すのは、目を背けたくなる露わな現実世界と、表面は煌びやかだが情念が渦巻く花魁や女郎たちが必死に生きようとする姿。登場人物達によって語られる言葉は、とてつもなく粋。

一途な恋を貫く男と女の物語に魅了されました。ただの「吉原の恋物語でお涙頂戴」と行かぬところが、「ハッピーエンド至上主義」を自負する作者さまの本領発揮と言うところでしょう。

今宵、大人の恋物語の世界にしばし浸ってみては。

★★★ Excellent!!!

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ある時から女郎の三津のところに通ってくるようになった男。三津のことを本名の美津と呼ぶ、その坂元と名乗る絵師の男は美津に手を出そうともせず、絵を描こうともしない。

何故、この男は黙って私を抱こうとしないのか?

色々な理由を読者は想像することだろう。しかし、その背後に隠された物語を一言で表すことはできない。

煌びやかに表現された吉原の世界に切ない物語が紡がれていく。

★★★ Excellent!!!

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華やかな女性たちがひしめく、閉ざされた世界。
格子の内側にある、残酷な現実。
どちらも静かに受け入れて生きる主人公と、彼女を見つめる男性。
彼が彼女に向ける、願いにも似た真実の思いに胸が苦しくなりました。

長い時を経て果たされる、約束の物語。
少し大人向けですが、とても美しくて印象的な作品です。

★★★ Excellent!!!

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流麗な文章と緻密な描写、豊富な知識が相まって、読者を妖しくも艶麗な世界に誘う秀作です。

物心ついた時から廓の世界で生きてきた主人公、美津。
己の運命は定まったものとして、自分にとって何が幸せで何が不幸せなのかわからずに…いえ、わからないと思うようにして生きてきました。
そんな冷たく固まった美津の心を揺さぶる絵師が美津の前に現れたところから物語は始まります。

遊郭の女たちの多くがひっそりと儚い一生を閉じていったことは事実でしょうし、作中でもそういったことに触れています。
けれども読者が望むのはやはり美津の幸せな姿。
楼主や姐女郎が優しい人でよかった。
儚くも美しい世界での余韻を残したまま読了することができました。

★★★ Excellent!!!

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諦念?

主人公美津のこの感情を何と呼べばいいのだろう?
絵師、坂元と出会うまでの心のあり方の名前を私は知らない

明るい未来を空想するということすら思いつかない生活
それが日常だったわけで

吉原という舞台もさることながら、この諦めと呼んだら軽すぎる気持をわかるには、十代では若すぎる

レイティングではなく、諦めとか挫折とか、人生の経験を重ねた人に読んで欲しい作品

★★★ Excellent!!!

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江戸時代の吉原が舞台の花魁の恋物語です。
どれほどの調査をされたのでしょうか。まるで時代劇を目の前で見ているようです。舞台などの大道具、衣装、小物などの小道具も現代劇なら簡単に描けるすべてがその時代の言葉をあてはめなくてはなりません。
生きた民俗学。そんな言葉がぴったりです。

そんなきっとこんな風であったであろうと思いこませてくれる舞台での切ない恋物語。心情描写も手に取るよう。幸薄いイメージの花魁の恋や夢。

2万字足らずで出かけられる花魁の世界。文学でなら気軽に覗くことのできる世界へ出かけてみませんか。
くれぐれも大人限定ですよ。

★★★ Excellent!!!

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客のくせに、美津を抱かない。
絵師のくせに、美津を描かない。
おかしな男だ。
じれったく、憎らしく、そしてどうしようもなく愛しい。

女郎の美津の生きざまや吉原の人間模様が描かれた時代小説です。
冷めた目で自分と苦界を眺める美津が次第に、叶わぬ恋に身を焦がしていく姿は、美しくも切ない。
小粋で妖艶、また同時に誠実で純粋な恋の物語でした。

★★★ Excellent!!!

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遊郭で評判の花魁、美津(三津)。
彼女はある日訪れた絵師の坂元に次第に惹かれていく。
しかし、そんな気持ちに反して彼は何度来ても彼女を抱こうとはしない……。

高い文章力で最後まで読ませてくれます。
ストーリー展開も安定したつくりで読みやすいです。
花魁としての美津を受け入れようとはしない坂元。
花魁としての女の在り方しか知らない美津。
二人の不器用な恋模様が、読んでいてもどかしくも微笑ましくありました。
良いお話に出会えました。
もっと多くの人に読んでもらいたい、そんな作品です。
ぜひご一読を。

さんがに★で称えました

さんがに★で称えました

★★★ Excellent!!!

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江戸時代の遊郭を舞台に繰り広げられる純愛ろまんす。安定の筆力、安心して最後まで読めます。

わけもわからずきゅんきゅんしっぱなしでした。
大人のお姉さんたちにぜひともオススメしたい作品です。秋の夜長にぴったりです。

さんがに★で称えました

さんがに★で称えました