群像転生物語 ――幸せになり損ねたサキュバスと王子のお話――

作者 宮島更紗/三良坂光輝

モンスターという『人生』

  • ★★★ Excellent!!!

私がファンタジーを読む際、特に異世界を舞台とした作品を読むときに重視している評価点は二つあります。

1つは、キャラクターが『その世界のリアル』に生きているかどうか(特に、クリーチャーが)
もう1つは、作者の構築したその世界が本物であるかどうか。

この作品は両方とも文句なしで合格! …なんて上から目線で書くのが申し訳ないレベルで非常に高い完成度です。

転生後にしっかりと子ども時代を描き、しかもそれが魔物の家族だっていうんだから…もう、その時点でモンスター好きは狂喜乱舞モノでしょう!

登場人物はどれもキャラが立っており、覚えやすいのを通り越して自動的に頭へ入ってくる出来栄えでした。異世界独自の(魔物としての)文化も実によく練られています。これは参考になる!

そう、人間の常識なんて通用しないんだ! 魔物の世界では!
おっと、作中では二人の主人公を交互に見せる事で価値観が偏らないように出来てますけれど。
元から偏っているので、私はw

前世の記憶(縁)を持ち続けている事は、幸福か? 不幸か?
そんなテーマを感じさせてくれる恋愛パートも必見です。

人の社会に飽き飽きしている貴方へオススメします。

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