「大変じゃ! 若君が目覚めよった!」
ただただ見惚れるような美しい顔をした吸血鬼である若君が400年ぶりに目を覚ましたのはなぜ?
この若君がいいんですよ。
読者が女性なら(男性でも?)胸キュンになってしまうでしょう。主人公さつきという名の女子中学生視点で書かれたこの物語。
若君は吸血鬼、という事は誰かの血を吸わないと生きていけない。
さつきにはその使命があって……
なんだか妙な出来事から始まった物語は、漫画のような可笑しさをまといながらも、グッとくるような優しさを含んでいる。
大切なものを守る為に、たくさんのバトルシーンが出てきますが、私は生まれ変わったらさつきになって若君と一緒に戦いたくなりました⁉︎
長編作品を読み切れるかなんて杞憂に終わってしまった、どんどん先を読みたくなる楽しくて素敵な作品です。
おもしろいです!
作者様のキャッチコピーの通り、シリアスでありながらコミカルで軽妙。
最初からおもしろく、最後までおもしろいです!
登場人物がまた個性的!
吸血鬼となって400年ぶりくらいに蘇った若君は、超がつくイケメンでありながら、中身はちょっと横柄なお殿様!(殿様だから当たり前かな?)
親友のマーちゃん(マーちゃんなのに外国人!)に、神父のマッチョパパ!
医者のおっとりしたお父さんと、マイペースなおじいちゃん。お母さん、おばあちゃん2人。妙に頭のいい弟。
歴史マニアだけど、授業が最高につまらない先生に、一癖も二癖もある学校の生徒たち。
そんな彼/彼女らが若君と絡んで、おもしろくないわけがない!
全員が、物語を盛り上げる役割を持っており、そして期待以上の展開を見せてくれます!
20万字を超える大作ですが、読み始めると、決して冗長でなく、長さを感じさせません。
本当におすすめです! ★200超えであることがその証!
ぜひご一読くださいませ!
田舎の旧家の孫娘としてまったり暮らしていた女子中学生の生活が、自分の家の蔵に封じられていた殿様スタイルのイケメンの目覚めによって一変する⁈
笑いあり、アクションあり、ちょっぴり恋愛もあったりなかったり。
最初から最後まで文句なしに面白い、和風ファンタジーエンターテインメントです。
何より素晴らしいのは、コメディとシリアス、日常シーンとアクションシーン、展開の緩急とバランスの良さです。
主人公・さつきの一人称視点でテンポよく進む、平易なのに臨場感たっぷりの文章で、読む手が止まりません。
キャラもみんな個性豊か。
美しカッコいい若君はもちろん、年相応に元気で行動派なさつき、内羽家の人々や、親友のマーちゃんとそのパパなど、読むほどに全員好きになってしまいます。
「イケメン吸血鬼に血を吸われる」なんて、ちょっと色っぽい方向をイメージしがちですが、そうはならないのがこの作品の良さ。
コメディ方向へ行ったかと思いきや、思わず貧血になりそうなリアリティもあり、最後には魂の絆すら感じる胸熱展開に繋がる上手さ。
「吸血鬼の主君」と「血を吸われる家臣」という関係性が最大限に活かされています。
随所に散りばめられた伏線が、ラストへ向けて一気に収束されていく心地よさ。
そして晴々とした大団円。
まるごとテーマパークのような、隅々まで楽しめる仕掛けの、最高の作品でした。
本当に面白かったです!
主人公は、自称平凡な女子中学生、さつき。自分の使命を知った彼女は、 吸血鬼である若君を守ろうと奮闘しますが、自由な彼はそれを知ってか知らずか、やりたい放題!
若君に、悪気はないんです。お殿様だから仕方ないんです。頑張れさつき!
そんな若君に反発していたさつき、家族や親友と共にあれこれ奔走するうち、若君の人柄や領主としての気概に触れ、徐々に心の距離を縮めていきます。
でも、楽しい日常の陰で、実は恐ろしい計画が着々と進んでいて……
「……チチチ……チチチ……」奇妙な呟きと共に忍び寄る恐怖。徐々にその姿を現した恐怖はやがて町全体を巻き込み、悲鳴と血飛沫が飛び交う絶望の坩堝へ。
そして絶体絶命のピンチに若君が登場!! それがもうカッコ良いいのなんの!!! 若君、強い!! 美しい!! キャー!!!
でも、強いばかりじゃないんです。たまにちょっと弱るのが、また……くぅっ!
見事なアクションシーン、巧妙に張り巡らされた伏線、息をのむような美しい描写、魅力的なキャラクター、絶妙なコメディ感、美しくわかりやすい文章と構成……私がこの作品を強くおススメする理由は尽きないわけですが、そんなことはどうでもよろしい!!
ただこの世界へ飛び込んで、健気なさつきちゃん達と一緒にハラハラどきどきしちゃってください。
若君の言動に笑い、涙し、美しさに酔いしれカッコ良さに痺れて、キャーキャー言いながら読むことをおススメします。というか、たぶん自然とそうなります。キャー!!
物語が想像を超えた瞬間、あなたはどんなことを感じますか?
恐怖であったり、幸せであったり、でも一番に抱くのは好奇心ではないかと思います。この作品は今後どうなるのだろう、キャラクターはどうなってしまうのだろう、と。この作品ではそんな心躍る体験をさせて頂きました。
具体的にどう想像を超えていたか?
この物語はパンデミックであったんです。私自身がそんな規模のものを書けないから、「いやいや、まさかパンデミックに突入しないだろ~」と読み進めていたんですが、開けてみると想像をはるかに超えたとんでもない規模の物語でした。
1つの町を使ったエンターテイメント、沸き起こる吸血鬼騒動のスケールの大きさ!
『しじまの時』というバトルシーンでの一瞬を切り取った場面など、小説でここまで出来るんだよ、と可能性を教えて頂いた気がします。
コメディにアクションに魅力全開、書き切るってこういうことなんだなと思いました。
とにかく面白いので皆さまにぜひ読んで……
……と、おっと、こうして話しているとどこからか小鳥の鳴き声が……
ある日内羽家で『若君』が目覚めた!
しかし彼は吸血鬼で、昔の殿様で、日本刀を振り回すアブナイイケメン(江戸時代生まれ)だった!
江戸時代生まれの『若君』とは一体なんだ!?
吸血鬼の若君の食を支えるため、家臣である『内羽家』の女は、自分の血液を『お吸わせる』のがお役目。
まだ令和になる前のナウでヤングな女子中学生・さつきもまた、例に漏れず、自分の血を吸われることに。
と言うかあとの内羽家の女はおばあちゃんばっかのため若君はさつきしか食指が動かなかった!
少子高齢化の波にエラい押し流されちゃったね、さっちゃん!
そんなこんなで、若君のせいでさつきの日常は一変。
しかも徐々に、街の様子もおかしくなっていく……。
シリアスとギャグのジェットコースターにグッピーが死ぬ!
なのに吸血鬼の設定はかなり緻密、こんだけ長いのに最初から伏線が仕込まれている!
あなたは前者に耐えながら後者に気づくことが出来るだろうか!?
名探偵マーちゃんをはじめとする魅力的なキャラが沢山!
バトル要素も満載!
たまにラブロマンス(???)もあるよ!
「若君」は時代劇に出てくるような若武者、しかも身分の高いお殿様。
ある家庭の蔵で目覚めた彼は、実は長き時を生きる吸血鬼だった!
そして、彼に血を吸われる運命に生まれた女子中学生がひとり。
ヒロイン・さつきの視点で描かれる、若君の時代錯誤っぷりや、さつきに対する、偉そうだけど不器用な態度が楽しいです。
日常ドタバタの中で、少しずつ心の距離を近づけていく二人。
一方、町では日の当たらない場所で恐ろしい者たちの動きが進行していた…。
テンポのよいラブコメにアクション、ホラーにミステリーまでたっぷり楽しめるエンターテイメント!
盛りだくさんな本作を、ぜひ一度お楽しみください♬
主人公の少女、さつきは明るくて活発な女子中学生なのですが、彼女の家に古くからある蔵の中で眠っていた吸血鬼の領主が目覚めたところから物語は始まります。
戦国時代の常識で止まっていた吸血鬼の若様は現代の文明を目にして、魔術だと思ったりさつきの学校にもついてこようとして大騒動を起こします。
しかし、一方で町のなかには姿を消したり様子がおかしくなる人が現れて、不穏な雰囲気が漂いはじめます。
ホラー展開もありながら、明るい女子中学生のさつきと吸血鬼の若様のやりとりがコミカルで楽しく読むことができます。
他にも個性溢れるキャラクターの登場、緊張感溢れる戦闘シーン、黒幕を探し出す謎解き要素が情感と迫力たっぷりに描かれ、一つの映画のようにまとまった物語として堪能できました。