第1430話 最終プラント戦開始
「一応確認しておくわ、データルームにある機器も破壊していいの?」
振り返った星峰にコンスタリオがそう問いかける、恐らくはこの部屋で暴れても良いのか、データを全部収集出来たのかという趣旨の確認なのだろう。
それに対し星峰は
「いいえ、この部屋の機器の破損はまだ避けておいて欲しい。
もしかすると生産プラントの制御装置も含まれているかもしれないからね」
と返答する。
その返答を受けたモイスは
「確かにな、生産プラントが暴走して勝手にぶち壊れてくれるなら大歓迎だがそれで兵器の生産スピードが向上したりしたら洒落にならねえ」
と星峰の回答の真意を解釈し、その手に武器を構える。
「手に武器を持った状態で納得した様な声を出されても説得力が無いような気もするけど……まあ、良いわ、それよりも準備は良い?」
モイスの返答の様子を見て星峰は誂う様な、安心した様な様子を見せてそのまま生産プラントの方へと駆け出していく。
他の面々もそれに追随して兵器が生産され続けている生産プラントの扉の前に集合する。
そして全員が集まっている事を確認すると天之御が扉の前に立ち、ゆっくりとそれに手をかけて開ける。
「さあ、行くよ!!」
その声と共に魔王陣営は元よりコンスタリオ小隊も気合を入れた状態で内部に突入し、手にした武器や銃で片っ端から生産プラント内の機器を破壊していく。
「皆さん、来ますよ!!準備は良いですか?」
空狐がそう告げると同時に先程データルームの外で待機していた迎撃用兵器、そして生産プラントで新たに作り出された兵器が一同の周りに群がってくる。
「へっ、此位なんてことはねえ!!」
「油断しては駄目よ、赤制御と青制御の問題がクリアされている訳では無いのだから」
モイスがそう意気込むとコンスタリオは先走らないように少し諭した言い方をする。
だがモイスはそれは承知していると言わんばかりに銃を撃ちまくる。
その弾丸は兵器の急所をピンポイントで射抜いていき、破壊するとまでは行かなくとも行動を制限するには十分なダメージを与える。
「モイス、今の攻撃は……」
「破壊までは行かなくとも足止めくらいにはなるだろ、今の内に早く!!」
コンスタリオが少し困惑した声を上げるが、モイスはそんな声を遮るかの様に大声を出し、それを聞いたコンスタリオもはっとした表情を浮かべて兵器に格闘戦を仕掛けていく。
他の面々の善戦もあり、瞬く間に迎撃用兵器の部隊は退けられたがその直後、プラントの機器が奇妙な状態となっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます