第1331話 奇々怪々なネットワーク
「早速色々なデータが出てきたね……ここから何が分かりそう?」
「まだ何とも言えないけど、兵器だけでもこれまでに分かって居る事以上の情報が入手できる可能性は高いと思うわ。
それだけこのデータは膨大で其の暗部も深そうだもの」
天之御と星峰の発言からもこのデータルームに保管されているデータはこれまでのデータルームの比では無い事が示唆されている。
それを聞いた涙名が
「だとすると、このプラントはこの施設全体で見ても非常に大事な比率を占めている場所なのかも知れないね」
と言葉を続けると星峰は
「ええ、其の可能性は十分考えられるわね、既にそれを示唆するデータが出ているわ。
今から前に移すこれを見て」
と言葉を続け、一同に対し目をモニターに向ける様に告げる。
其の言葉に従い一同が画面に目をやるとそこには膨大な数の兵器の型番が並べられていた。
「この一面の数字全てが兵器の型番だというの……だとしたらこのデータルームには今まで交戦してきた全ての兵器のデータが記録されている事になる」
其の画面を見た空狐がそう告げると星峰は
「ええ、実際私達が既にデータを持っている兵器とこの一覧を照合してみた所、全てのデータがこのデータルームに有るデータと一致したわ。
つまり、このデータルームはこれまで私達が調べてきたデータルームの総本山とでも言うべき場所なのよ」
と言葉を続け、自分達が持っているデータがここに全て記録されている事を告げる。
「つまり、このプラントでは今まで交戦してきた兵器が全て生産されているって事か?」
「いえ、流石にそこまで生産していてはプラントの余力が無くなってしまうでしょう。
だからこのプラントではこれまで大本、或いはよりす売れた改良型の兵器のみを生産し、それ以外の兵器をこれまで私達が調べてきたプラントで生産出来る様にした。
只、それだとデータが比較しづらく、どの程度性能が向上したのかを把握しにくいが為、そして他の生産プラントとデータの共有がし辛い為にここにデータを集中させている、そんな所でしょうね」
「代表者としてデータを集める場所が必要だったって事だね。
そしてここを通じてあらゆる施設にデータが送信され、その施設において兵器が量産されていた」
「ええ、そう考えれば全ての辻褄が合う。
只、一月になるのは青制御と赤制御のデータについては各施設に送信された痕跡が無いと言う事ね」
データの仕組みについて一同が口々に意見を述べるが、最後の星峰の一言はそれを遥かに超える疑問を投げかける。
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