第1263話 巨大兵器の急所
そして接近を終えるとシレットとコンスタリオは格闘術と雷撃を兵器の接合部分目掛けて連続で叩き込む。
すると回復が間に合わなかったのか兵器は接合部分が崩壊しその先端についている武装が崩れ落ちる。
「やはり接合部分は他よりも強度が弱い様ね、この調子で接合部分を集中的に攻撃するわよ!!」
接合部分が急所である事を確認出来た事でコンスタリオとシレットは兵器を破壊する自信を抱く。
それを確認したのか、モイスも表情を軟化させて兵器に銃弾を当て続ける。
モイスの銃弾に気を取られているのか、兵器の行動にも徐々に正確さが無くなり乱れつつある。
それを見たコンスタリオは
「モイスの攻撃で兵器の行動に乱れが生じている?生命制御装置を搭載しているが故に乱れが生じるというの?それとも柔軟性が裏目に?けどもしそれすらも克服するような事態になれば……」
と兵器の行動から何処か嫌な予感を感じ取りつつもこの好機を逃す訳には行かないと攻撃を続ける。
シレットとコンスタリオの攻撃は続いて兵器の左側の機関銃部分の接合部分を攻撃し破壊する事に成功する。
「よし、此れで両腕の武器の破壊に成功したわ!!この調子で仕掛けましょう」
シレットがそう叫ぶとコンスタリオ、モイスもそれを了承したのか頷く動作を行い、そのまま下半身に対して銃弾や素早い動きを繰り出していく。
だが下半身は上半身より反応速度が早いのか中々接合部分を攻撃出来ない。
「くっ、さっきよりも反応が早い……下半身が急所になる事を承知しているとでも言うの?」
「あるいは此方の行動パターンを学習されているか、何れにしてもやはり簡単には破壊できないわね」
「上等だよ!!だとしたらなんとしても此処で破壊しねえとな」
反応の速さを見て一瞬コンスタリオ小隊は動揺するが、直様気合を入れ直して兵器に対して立ち向かっていく。
そして攻撃を結集させ、下半身、つまり足部分の接合部分を攻撃していくものの、中々其の再生速度を上回る事が出来ない。
「つっ、あの再生速度、明らかに此れまでの兵器よりも、そして上半身よりも早い……やはり何か特殊な仕掛けが施されているというの?」
再生速度の明らかな違いから困惑は隠しきれないものの、一方でコンスタリオはなにかに気付いた様な表情も浮かべていた。
「隊長?一体何を考えているのですか?」
その表情を見たシレットがこう問いかけた事もそれを裏付けている。
「ええ、今の再生速度、少し引っかかる部分があるのよ」
コンスタリオはやはり何かに気付いているようだ、明確にこう返答した事がそれを裏付けている。
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