第1212話 魔窟は続くよ何処までも?
「先程の兵器より反応速度が向上している様に感じるわね、もしかすると共有学習能力も存在しているのかも知れない。
あまり長く戦っていると此方が不利になる可能性もある、ここは強行突破するわよ!!」
コンスタリオが仮説を交えつつ発破を駆けるとシレット、モイスも頷き兵器が迫りつつある通路の方を目指して突撃していく。
其の途中で立ち塞がる兵器を退けつつ走っていくが、其の際に破壊した兵器の中からも青い光の部品が確認出来る。
どうやらここで量産されている兵器には多数この部品が組み込まれているようだ。
「この兵器にも青い光が組み込まれている……やはりこの部品はこの兵器にとって重要な部品だというの?」
「それを確かめるためにも急ぐぞ!!」
再び思考の迷宮に囚われそうになったシレットに対しモイスはそう叫んで現実の思考に引き戻す。
其の意図を察したのかシレットも納得した表情を浮かべ、兵器を退けつつ其の奥の通路へと突入する。
しかし兵器もすかさず反転し直様追撃を仕掛けてくる。
「ちっ、此奴等の思考、柔軟性が与えられてやがる。
やはりこれまでの兵器とは違うようだぜ!!」
「だけどそうだとするなら何故外の兵器にはそれが見られなかったの?
まるで色々なパターンを試しているようにも思えるけど……」
「それを語るのも後回しよ!!今は先に進むことだけを考えて、片手間に相手が出来る連中ではないわ」
モイスとシレットが兵器の思考の柔軟性を指摘するとコンスタリオは再び彼等に発破をかける、だがそれは彼らに対してだけではなく、自分自身に対しての発破でもあった。
そうしなければ次々に押し寄せてくる疑問に押し潰されそうになってしまうからだ。
其の葛藤を振り切ろうとするかの様に格闘術で次々と兵器を破壊していく。
そして暫く先に進むと大広間の様な通路が繋がっている空間に出るが、其処にも又兵器が現れる。
「ちっ、まだまだ兵器が出てくるって訳か!!」
モイスはこう怒りの声を上げるが、今の出現場面を見たコンスタリオが
「今の兵器の出現通路、偏っていたわね。
殆どが右側の通路から出現している」
と兵器の出現通路に偏りがある事を見抜く。
「と言う事はつまり、その方向に兵器が待機している?
或いはその先に生産プラントが存在している……」
「だったらそっちに行って見る価値はありそうだな!!さあ、急ごうぜ」
コンスタリオの指摘の意味を見抜いたのか、シレットとモイスも体制を整えて兵器を迎え撃つ。
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