第584話 本日の主役登場?
「な、何だ!?何が起こった!?」
そう言いながら防衛部隊が背面を振り返るとそこにはコンスタリオ小隊が立っていた。
そこに立っていたモイスの手には愛用の機関銃が握られている、恐らく今の機関銃はモイスが撃ったものなのだろう。その状況から言ってそれは明らかであった。
「貴方達は……」
「コンスタリオ小隊、只今より防衛前線に加勢します!!」
そう告げるとコンスタリオ小隊は前線に突入し現地の防衛部隊と共に兵器を迎撃していく。
コンスタリオ小隊と言う助力を得た防衛部隊はその勢いを増し、兵器を次々と蹴散らしていく。
「これがコンスタリオ小隊の力……凄い、流石は星峰さんと共に肩を並べて戦っていただけの事はある……」
防衛部隊司令官は内心でそう思いながら、同時に肩を並べて戦える事を頼もしくも思っていた。
だが一方で別の懸念も内心に抱いていた。それは具体的にははっきりとは言い切れない、だが何か内心に引っかかる物を感じていた。
「二度も私の故郷を失ってたまるもんか!!絶対にここから先には行かせない!!」
シレットはそう言いながら雷の魔法を乱射し、侵攻してくる兵器を破壊していく、その雷の狙いは正確無比であり、故郷を再び失いたくないという強い思いが目に見えて感じられた。
その光景は普段肩を並べているはずのモイスとコンスタリオも注視していた、それ程今回のシレットの戦いが今までに無い光景なのだろう。
「シレットの思い……私達も無駄にするわけにはいかないわ!!」
シレットに触発されたのか、コンスタリオもそう告げ、同時にモイスに発破をかける。そしてそのまま兵器の集団に向かっていき、鋭い格闘術で兵器を破壊していく。
一方のモイスも手にした銃で兵器を正確に撃ち抜いていき、その数は目に見えて減っていく。
「兵器の数も減少傾向にあります。このままの勢いで押し返す事が出来れば!!」
防衛部隊司令がそう叫ぶとシレットは
「ならその押し返しの先陣は私が!!」
と言って兵器の集団に突入していき、
「ライトニング・ウェーブ!!」
と言って雷の衝撃波を放ち目の前から迫りつつあった新たな兵器を一掃する。
数が減っているのは先行した魔神族部隊の活躍なのだろうが、防衛部隊司令官がそれを口にすることは当然出来なかった、余計な疑念を掻き立てる事になるのは目に見えていたからだ。
そんなシレットに続く形でモイスとコンスタリオも続いていく。彼等の助力により余裕を得る事が出来た防衛部隊はそのまま陣形を組み直し次に備えるのであった。
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