第257話 未知との交戦

その反応はどんどん強まり、地面の下からついに姿を現す。その正体は小型兵器であった。


「小型兵器!?でもあんなのは……それに地面に潜る兵器なんて聞いた事……」


出てきたのが兵器であることに困惑するシレット、それは他の兵士達も同様であった。これまで魔神族は兵器を用いてきた事は無かったからだ。

その兵器は人族部隊を補足するといきなり攻撃を仕掛けてくる。急な攻撃に不意を突かれる形となってしまった人族部隊は数名の負傷者を出してしまう。


「つっ、何で兵器が私達に攻撃を……魔神族が私達の兵器を奪って?」


兵器に攻撃されるという事態に必死に納得出来る理由を探そうとするシレット、だがそんなシレットに対しコンスタリオは


「考えるのは後よ!!今はあの兵器を迎撃するわ。このまま黙って全滅する訳にはいかないのだから」


コンスタリオはそう叫ぶと飛空艇の外に出て兵器を迎撃し始める。すると外ではそれに先駆けてアンナースが指揮を執り迎撃にあたっていた。


「コンスタリオ隊長、こちらは既に迎撃していますよ」


コンスタリオが来るのが遅かったのに不満があるのか、少し斜めの顔でアンナースが詰め寄る。それにコンスタリオも気圧されたのか


「ご、ごめんなさい。まさか兵器が出てきてしかも攻撃してくるとは思っていなかったから。でも、ここから挽回させてもらうわ!!」


と少し言い訳がましい発言をしてしまう物の、直ぐに何時もの冷静さになりその場に居る兵士に迎撃の指揮を執っていく。一方アンナースもそれに合わせる様に手に銃を構え、その一発一発で確実に兵器を撃ち抜いていく。だがその兵器は凍れまで人族部隊が開発してきた兵器より一回りも二回りも強く、人族部隊も無傷とはいかず少しずつではあるが負傷者が増えていく。


「くっ、まだ全滅しないの?」


前線で迎撃にあたっているシレットが思わず叫ぶ。その叫びに対する返答は


「反応は徐々に減っては来ているけど、まだ……それに一つ大掛かりな反応があるの!!」


という前向きとはいいがたい物であった。そしてその直後、砂の下からその大掛かりな反応が姿を現す。それはこれ間dネオ兵器よりもはるかに巨大な大型兵器であった。


「くっ、最後に大物が来るのは常套手段ではあるけどな……」


モイスはそう口にし、焦りを見せる。これまでの消耗は決して軽くなかったからだ。

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