第250話 星峰のミス?
彼等の言う考えとはいったいどういう考えなのだろうか、各々が浮かべている顔からは険しさはないがかといって笑顔も無い、何か微妙な雰囲気が漂う。
「兎に角、今回の一件でブントも僕達の動きをある程度警戒しなければならなくなった事位は悟った筈だよ。故に少なくとも上層部は暫く安易な行動には出てこないと思う」
天之御がそう告げると涙名が
「うん。だから当面は又睨み合いと小競り合いが続く事になると思う。その内に先史遺産を抑えておきたい所だね」
と続ける。
「でも当然それは奴等も考えてくる筈……暫くはあの指揮官を通じてブント同士で睨み合わせておきたい所でもあるわね」
それに続く星峰の言葉にも異論を唱える者は居なかった。
「なら可能な限り早く先史遺産の調査を再開しよう。その準備が整うまではこれまで通り各自自由に行動して」
天之御がそう告げるとこれまでと同様各自は解散しそれぞれの部屋に戻っていく。そして部屋に戻ると星峰は
「今回交戦したあの兵士、私が使った技に反応していたわね……確かにあの技はスター・ボレードだった時から使っていた技、だとするとあの兵士は……」
と何かを考えるのであった。
同じ頃、西大陸に出向していたコンスタリオ小隊の元に人族部隊の兵士から通信が入って来る。
「人族部隊が魔人族に迎撃された?何で又そんな?」
応対していたコンスタリオだがどうにもその内容には不可解な点があるらしく首をかしげている。
「現地の部隊が何を思ったか好機とみなし、部隊を投入した物の返り討ちに会ったという事です。最も、何故そう思ったのかと言う理由についてはさっぱりですが」
通信を送ってきた兵士も同じ考えらしく揃って首をかしげている。
「それで、私に通信を送ってきた理由は何なのです?まさか雑談や愚痴を言いたいが為では無いのでしょう?」
「ええ、実はその戦場に投入された兵士が妙な事を言っているのです」
通信先の兵士の妙な事と言う言葉にコンスタリオは益々首をかしげる。何故それが通信と繋がるのか全く想像出来なかったのである。
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