第68話 魔神としての戦場
一方、その星峯はと言うとブエルスにあり、嘗てスターだった頃に使い、そして今新たに星峯の自室となった部屋に入っていた。
「この部屋、同じ筈なのに随分大きく広く感じるわね」
スターと空弧の体格差は二回り以上あった。空弧の体格は見た目は幼い子供の様であり、今にして思えば何故そんな体格で戦場に出ているのか、知らない人物から見れば不可思議でならない。だが星峯には分かっていた。例の入れ替わり術によって空弧の記憶まで引き継いでいたからだ。
「入れ替わり術で記憶まで引き継ぐなんて・・・つくづく侵入には便利な物ね」
そう呟くと星峯は椅子に腰かけ、今までにあった事を整理する。
「あの世界地図を見た限り、ブントの支配エリアはブエルスから遠くなる程に強まっている。魔神族の精力下のエリアが多い北の方でさえ、それは例外では無かった。
そして各大陸の首都は悉くブントの支配下にある。これをどうするかが今後の鍵になりそうだ」
整理が終わると世界地図を浮かべ、今後の行動を予測する。だがそんな時
「ピスティア・タウンに駐在中の兵士より伝達!!その奥にある緑玄平野より多数の人族部隊が接近中!!」
と城内にアナウンスが鳴り始める。
「ピスティア・タウン奥?確かそこから一番近いのは人族領域のオンティーズタウン。世界地図では確かにブント側だったけど、何故そこから急に進行を?」
突然の侵攻に疑問を抱く星峯だが
「各員、迎撃態勢を!!」
と言う声と共に
「くっ、考えるのは後ね!!狐妖術、空間飛躍」
と言い、瞬間移動の妖術を使って緑玄平野へと向かう。するとそこには先日と同様の広範囲攻撃武装を持った人族部隊が集結していた。星峯が駆けつけると魔神族兵士は
「貴方は・・・今度協力してくれることになった」
「星峯よ。それより状況を説明してくれる?」
と略式の自己紹介を行い、状況を星峯に説明する・
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