第36話 貫くは雷
これまで見た事の無い大型の兵器、魔神族はそれに乗り込むと火器を乱射してくる。
「アイアン・ウォール!!」
魔道部隊が一斉にそう叫び、目の前に銀色の魔障壁を出現させて火器によるダメージを防ぐ。
「あの兵器は一体何なんだ!?そもそも魔神族が兵器を持ち出してくるなんて・・」
モイスが動揺した声を上げる。
「正規軍が開発していた機械を奪取して運び込んでいたのかもしれないわね。最も、正規軍があんなものを開発していたこと自体、私達は聞かされていないけど」
コンスタリオはそう仮説を述べるが、その口調からは不満が感じ取れる。
「とにかく今はその事を話していても仕方ない。それよりも任務の遂行を優先するべきだ」
スターがそう告げると同時に魔障壁にヒビが入り始める。
「ほら、考えている余裕も与えてくれない様だしな」
スターがそう口にしたと同時に魔障壁は砕け散る。だがその一瞬の隙を突いてスターが兵器に急接近し、
「バスター・スラッシュ!!」
と言って乗り込み口付近を切り裂く。切り傷は確かに入るが中に乗っている魔神族までには届いていた。
「ふ、ふふふ・・・残念だったな!!まだ私の命には・・・」
魔神族はすぐさま反撃に出ようとするがそこにシレットが
「サンダー・ボルト!!」
と言って雷を叩き込み、他の魔導士たちも彼女に続いていく。立て続けに雷撃を受けた兵器は機能を停止し中の魔神族もその雷で貫かれる。その一部始終を見届けたモイスが
「やったな!!」
と言うとコンスタリオも
「ええ、後は・・・」
と何かを言いかけるがそこに兵士長からの通信が入り
「はい・・・ 何ですって!?」
応対したコンスタリオは一転して驚愕の叫びをあげる。
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