第368話 秘密は厳守すること
ペチペチペチ!っと、厳しい拷問をすると、召捕らえた男は、曹操から劉備の元へ放たれた密偵ということが分かった。
「なっ!? んっ!? だっ!? とっ!?」
報を受けた陳宮は卍解を奪われた隊長たちよりも大変に驚き、すぐに拷問部屋へと向かうと、男に尋問を始めた。
「曹操の密書を劉備に渡したというのは本当か?」
「・・・はい。」
「では、返書を持っておろう? すぐに出すのだ。」
「・・・俺は持っていない。もう一人の仲間がすでに都に届けている。」
「偽りを申すな!」
「嘘じゃないもん。」
「むぅ・・・ならばもうよい。」
陳宮は剣に手をかけると、剣光をまいて男の首を一直線に刎ねた。
大地には、首と拷問による傷だらけの体がバラバラになって離れている。
「・・・そこの者、死骸を調べるのだ。」
「は、はいーーーッ!!」
拷問兵たちは首のない男の死体をペタペタと触り立てた。
すると・・・
「うん? 襟の中に何かある。これは・・・手紙です!手紙がありました!!」
拷問兵たちは、男の襟に隠されていた密書を陳宮に手渡した。
陳宮は一読すると、
「これは・・・容易ならぬ手紙だ。すぐに将軍に報告しなければ。」
彼は兵たちに此度の事を固く口止めさせると、すぐにその足で登城したのであった。
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