光明

 六年前に謎の光が降り注ぎ、人類は異形へと変わった。

 僕はそのとき地下にいて無事だったが、あんなねじれた信号機もどきや苺蛇(ヘビイチゴではなく、苺のように真っ赤でぶつぶつのできた蛇だ)どもが同じ人間だと思うと吐き気がする。

 ある日、やっと人間を見つけた。可愛らしい女の子だ。大喜びで声をかけた僕に彼女は答える。


「お前も被害者か。俺も六年前にあの光を浴びて、こんな気味の悪い姿に――」

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