ラノベの一人称視点作品のアニメ化について

 一人称視点のラノベのアニメ化について。今期(※執筆時)に新規にアニメ化されたラノベ原作の作品はどれも一人称視点の作品ですよね。何故断言出来るかと言うと、どの作品も主人公の心の声の描写が多いから。漫画原作作品やオリジナル作品でも割と主人公の独り言は多いものですが、一人称視点のラノベ原作作品に比べると少ないものです。


 大体、普通は主人公の心の声はそれが必要なシーン以外ではまず描写されません。唯一違うのが一人称視点の小説です。私も書いた事がありますけど、一人称視点の小説では主人公が何を考えているかが描写のメインになってくるんですよね。

 極端な例ですけど、私がかつて読んだWEB小説の中には、主人公の心理描写と台詞だけで構成されている作品すらありました。これ、実際読むとかなりきついです。途中から目が滑りましたもん。そう言う作風の好きな人なら楽しく読めるのでしょうけど。


 話を戻しますが、心理描写過多でも売れていると言う事は、小説の形態としては正解のひとつと言えます。ただ、それは小説だから受け入れられたものだとも言えるでしょう。これをそのままアニメにするのは、ラノベアニメとしては正解でもアニメと言うジャンルからすると万人に受け入れられる作風とは言えないのではないかと。

 アニメ化するに当たって多分多少は心の声は減しているとは思うのですが、あんまり心の中の独り言が多いと、違和感を覚える人もかなり出てくるのではないかなとも思ってしまうんですよね。


 これは私個人の意見なので、心の声がずーっとだだ漏れ作品が好きって人が実は意外と多いのかも知れません。私は苦手だよって言うだけで。特に作品の1話とかは登場キャラも少ないので、主人公の独白が多くなりがちですよね。話が進んでキャラも多くなると自然と減ってきます。そこまで見られるかどうかですねぇ。


 2021年冬のラノベ原作異世界モノですが、数値表示作品が多かったですね。転移転生要素のない『俺だけが入れる隠しダンジョン』でも数値表示が出たのはちょっとびっくりしましたわ。作品にゲーム要素のない作品で数値表示はなぁ……。ま、個人の好みの話ですけどね。

 そう言う傾向で作品を俯瞰して眺めると、本当WEB小説の流行りがよく分かりますね。後になって振り返ると、あの当時はどんな内容でも数値を出しとけって流れだったんだろうなとか思い出すのだろうなぁ。

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