感性で書くか理詰めで書くか

 小説を書く人は大雑把に分けて2つの人がいると思うんですよ。感性で書く人と理詰めで書く人ですね。勿論これも2進数みたいにはっきりと分かれている訳じゃなくて、人によって割合が変わってくるのですけれど。

 数値で表現するなら、感性20理詰め80とか、感性50理詰め50とか、感性99理詰め1とか(汗)。


 よく物語が降りてくるって言う人、こう言うタイプは感性の割合が高いですよね。逆に色々と取材をして話を組み立てていくのが理詰めなタイプと言えると思います。

 目的を持って、つまり、まずはテーマを設定して書く人は計画的に話を設計して製品を作るように作品を書ける人なのではないでしょうか。綿密にプロットを作る人がそれに当てはまるのかな?


 私は降りてくるタイプなので、あんまり細かいプロットは書けないんですよ。ここで話を盛り上げて、とか、ここでピンチ! みたいな流れを考える事は出来るのですけど、まずは最初に年表を作ってとか、まずはその世界の地図を作って、みたいなそう言うスケールの大きな事を決めていくのは苦手なんです。

 主人公が動く範囲の事を決めるので精一杯で、その外側の世界の事までかっちり決めていくのはあんまり関心がないって言うか。


 理詰めで物語を書く人の中には、そう言う世界観がはっきり決まっていないと気持ち悪いって人が一定数いるみたいで、作品の執筆を始める頃にはむっちゃ膨大な設定資料が出来上がっているとも聞きます。

 現実の世界を舞台にした作品だと嘘もつけないし、取材も大変になってくるのでしょうね。理詰めで書く人は、だからすごく凝ったリアルな作品を書くのに向いていると言えるのではないかと思います。


 細かいプロットが書けないって人も感性で書く人なのでしょう。逆に理詰めで書く人は、プロットが完成しないと作品を書く事が出来ないんじゃないかと。


 どちらのタイプもいい面悪い面あるのですけど、理詰めの人が一度凝り始めると中々作品が書けずに苦労する気がします。映画でも完成までに恐ろしく時間をかける監督がいるじゃないですか。ああ言う感じで。


 感性の人は分からない事は分からないで話を進めるので、どうしてそう言う展開になったか説明が出来ない、なんて事も場合によってはあるのではないかと思います。それでいて何となく勢いで読ませてしまう。

 書きたい情熱さえあれば、そんなに時間をかけなくても作品を完成させてしまえると言う強みがあります。


 まずは色々と試して自分のスタイルを客観的に見極めた上で、相応しい執筆方法を選択出来たらいいですよね。

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