作者は神にも悪魔にもなれる

 かつてマジンガーZを託した兜博士は孫の甲児に「マジンガーZは神にも悪魔にもなれる」と言い残していますが、いい言葉ですよね。そう、作者もまた神にも悪魔にもなれるのです。作品をどうにでも出来ますからね。


 キャラ重視の作者はキャラに振り回されたり、物語を自由に出来なかったりもしますが、ストーリー重視だと、完璧にキャラがその役を演じる役者と化します。展開に合わなければキャラの性格や行動が改変されるのです。キャラが作者に支配されてしまっているんだ!


 勿論それが悪い訳ではありません、ありませんけど、そうなるとキャラの印象より物語の印象が強くなる結果となるでしょう。そう言う風に設定しているのだから、作者もそう思われた方が本望でしょうね。レクリエイターズみたいな世界だったらキャラに恨まれまくりかもですが。


 物語をどんな展開にするかは作者次第です。それが受けるかどうかは読者次第です。そう言う事もあって、多くの人に読まれたい場合は、世間の流行に合わせた展開になりがちです。そこでどれだけ個性を発揮出来るか、他の人と差別化出来るかですよね。

 過激ならいいってものでもないし、ぬるい展開ならいいってものでもない。

 チーレムとかはぬるさの代表ですけど、そうなるとデスゲームは過激な方の代表でしょうか。どちらも両極端になりすぎないように調整は必要ですよね。


 流行なんて関係ないぜって人は思いっきり作者の力を使って、思い通りの物語を構築して自分の表現を追求していいと思います。想像の世界なら作者は全知全能にもなりえますから。


 ま、実際はどうにもならない事も多いのですけどね。おかしいなぁ。作者なのに物語を上手く転がせられないなんて。

 こんな時に創造主が出来る最後の手段は作品をなかった事にする、作品自体を殺す事ですが、自分の生み出したものを消してしまうのはとても残念な話です。


 うーん、最後にとても寂しい話になってしまった。こんなはずでは……。エッセイですら思い通りに書けない私って……(汗)。

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