波よ聞いてくれ

 この作品は月刊アフタヌーンで連載されている沙村広明先生原作の同名漫画のアニメ化作品です。台詞の量がどんだけ~ってくらい多い喋り倒し作品で、一度見始めるともう画面に釘付けになってしまう事うけあいです。


 メインの舞台はラジオ局なんですよね。色々あってカレー屋さんの店員の主人公がラジオ番組を持つようになったお話。主人公はラジオ番組以外のシーンでもとにかく喋り倒していて、その滑舌もそうなのですけど言い回しがすごいんです。よくそう言う発想になるなって感じで。多分地頭がいいのでしょうね。


 原作は数度見た事があるくらいでほぼ未見です。やっぱり沙村先生と言えば『無限の住人』じゃないですか。少し前までアニメ版の無限の住人を見ていたのもあって、最初はそのギャップがねえ(汗)。

 詳しい人によると、波よ~の方が作者の本領が発揮されている作品なのだそうで。そうなんだ~って思いながら見ています。


 原作ほぼ未見なので再現度がどのくらいなのかの断言は出来ませんけど、アニメとしての完成度は高いです。ぶっちゃけ、面白いですもん。さすがはあの銀魂をきっちりアニメにしたサンライズですよね。うーん、老舗の安心感。


 面白い事は面白いのですけど、ひとつだけすごく謎なアレンジがなされていて、そこだけが目立つのですよね。これが本当に残念でなりません。他はほぼパーフェクトに近いのに。


 そのアレンジとは、アニメを見た100人中100人が気になったであろうキャラの瞳の影の処理です。目の中心からやや右下あたりの影が出来ているんですよ。普通のアニメじゃその場所に影処理はしませんよね。だから違和感がバリバリで。流石に8話も見ると慣れてきましたけど(汗)。


 本当にね、どうして瞳の影をその場所に置いたのかと、その理由が知りたいです。他のアニメでは見られない以上、強いこだわりのようなものがそこにあるのではないかと思うのですけどね。個性は出ましたけど、うん。


 アニメ自体は毎回面白いです。完成度高いです。特にミナレさんの存在感がすごいです。声優さんの才能のさせる技ですよね。ギャグアニメとしての台詞のキレも最高です。途中から見るには少しハードルは高いかもですけど、今から最新話を見ても面白さは伝わるかなと。現代劇ですしね。


 ラジオ局がメインの舞台になるので、ラジオに興味のある方はよりこの作品を楽しめるのではないかと思います。私も好きなラジオ番組があるので、何となく色々想像しながら楽しんでいますね。瞳の処理以外は完璧なのになぁ……。かえすがえすも残念。

 あの瞳の処理が気にならないならオススメです。面白さは私が保証しますよっ。

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