劇場版『メイドインアビス』―深き魂の黎明―

 えー、と言った訳でですね、観てきましたよ、話題の映画。ついにテレビの先の物語が見られると言う事で、ワクワクしながら劇場に足を運びました。前情報でかなりエグいって事は聞いていましたし、ちょっと覚悟はしていましたヨ。あ、原作は未読です。


 感想を一言で言えば、すごかった。多くの言葉を尽くせるほどの語彙力はないのですが、シビアで残酷に展開される物語は流石劇場版と言ったところです。これ、お子様には見せられませんって。

 TV版の時点で、お子様には見せられない残酷さでしたけどね。


 ネタバレなしで感想を書くのすごく難しいんですけど、この映画で出てくるプルシュカちゃんがですねぇ……すごく可愛くて健気なんですよ。これ以上は書けないんですけど、そんな子が……あぁ……。

 事前情報で顛末は知ってしまっていましたけど、出来れば知らない状態で観たかったなと多少後悔している私がいます。


 TV版の時点で劇場クオリティだった背景は映画になってもハイクオリティで。今回はボンボルド卿と戦うのがメインなのですけど、その戦闘シーンもすごかった。リコとレグとナナチが力を合わせて戦う連携がすごい。手に汗握りましたね。

 今までは火葬砲は一回撃ってすぐにダウンしていたのに、今回のバトルではボ卿相手なので何度も何度も撃ってるんですよね。レグも成長しているのかなぁ。


 この映画で語るべきはやはりボ卿の狂気でしょう。純粋な探究心で倫理観なく自分の探究心をとことんまで追求する。ボ卿にとってはナナチもレグもリコも研究対象でしかない。当然、プルシュカも。


 容赦ない残酷描写は、けれど、出来るだけグロい部分は見せないように設計はされています。ただ、容易に想像は出来るんですよね。想像させるグロさ。皮を剥いで、手足をもぎ取って……あああーっ。


 TV版で語られなかった謎もいくつかは明かされています。レグのヘルメットに浮かび上がる模様の意味や白笛の秘密、ボ卿の強さの理由……は、当然か。レグ自身についても、今後の展開に関わりそうな描写がありました。是非劇場でお確かめください! って言うか、原作を知っていたらとっくにご存知なのでしょうけどね。


 内容はグロいし、話はまだ続くしなので、内容が薄いなんて感想もチラホラあったりしましたけど、TV版が好きだった方はもれなく見るべし! な映画でした。すっかり冒険に慣れた3人の旅の様子や、ボ卿相手の激しいバトル。アビスの独特な生態系やリコ飯グルメ描写など、見どころはたくさんあります。

 エンディングのまだまだ旅は続くんだよって言う演出も良かったですし、私から見たらこの映画は最高でしたね。

 と言った感じで、私からは以上です。


 と、言いたいところなのですがぁーっ! 私が観た追加上映分では通常上映時に上映していた、観る入場者プレゼント『マルルクちゃんの日常』の上映がないんですよーっ! うわあーん。どう言うのか観たかったよー。ぴえん。

 きっと円盤には入るのでしょうね。くうっ。円盤、買わねばならぬか……。この商売上手さんめっ!

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