　アクタージュも私が最近気に入ってる作品のひとつです。ジャンル的には俳優サクセスストーリーになるのかな？　ジャンプではちょっと珍しい感じです。ただ、構成的に言えば努力、友情、勝利のジャンプスタイルに沿ってはいると思いますね。

　類まれなる才能を持っているものの、まだ色々と荒削りだった主人公が業界の風雲児と出会い、彼に導かれて徐々にそのセンスを磨いて成長していくと言うお話です。

　主人公、最初は本当に常識知らずだったのですが、大きな仕事をこなしていく内にそう言う破天荒な部分は消えていき、演技にのめり込んでいきます。映画の仕事を無事クリアして、今(※執筆時)は演劇の世界に挑戦中。今後の彼女の成長描写が楽しみですよ。

　この作品の魅力は魅力的なキャラクターでしょうね。主人公の夜凪景は、最初の内は空気の読めない厄介キャラだったのですが、映画編でそのキャラを卒業し、独自の魅力を放つキャラに成長。後、私服のセンスがダサいのもいい。機嫌のいい時に見せるピスピスも味がありますよね。

　映画編で景の最大のライバルかつ友達になった百城千世子も中々濃いキャラで天才の名をほしいままにしていて不気味な部分も持ち合わせているものの、それだけじゃない可愛らしい魅力もあったり。

　演劇編ではカメレオン俳優の明神阿良也が登場。こちらもかなりの曲者キャラで実力が匂いで分かると言う謎のセンスを持っています。勿論舞台俳優としての実量はずば抜けていて、彼との交流によって景の演技力もまた磨かれていきます。

　もう１人キャラを挙げるとしたらやっぱり星アキラですかね。作中で出てくる大手芸能事務所、スターズの社長の息子なのですが、他のメインキャラに比べたら顔がイケメンなだけで演技力はそれほどでもないと言うキャラ。彼視点で見るから他のキャラの凄さが分かると言う立ち位置だったり。何だかんだ言って景との辛みが多いので今後も活躍しそうな感じです。

　キャラ紹介がメインになってしまいましたが、演劇関係者も楽しく読めるほどに内容は中々本格的なもの。映画編、舞台編が終わったら次に何に挑戦するのかも楽しみです。最近は人気も急上昇中なので、打ち切りは回避されたと言ってもいいかなと。

　役者としての最高の栄誉ってアカデミー賞とかだと思うので、そう言う賞を受け取るまで物語が続いて欲しいな。

　そう言う素直な物語展開をするのかどうかはまだ分かりませんけど（汗）。