ラストピリオド -終わりなき螺旋の物語-

 たくさんの夢♪ と言う事で、この作品はどうやらスマホゲームが原作のようですね。スマホゲームが原作と言うと、けものフレンズを思い出します。あ、あれはゲームが先に出ただけってパターンでしたっけ。


 で、この作品なんですけど、原作を知らない人を置いてけぼりの事前説明なしでいきなり始まります。ゲーム未プレイの人のための説明は一切ありません。

 あれ? 1話見逃した? ってくらい唐突に話は始まり、専門用語の解説なしに話はずんずんと進んでいきます。ゲーム未プレイ組はそれを見越して、知った風になりながら見なければいけないんですね。今の時代はネットがありますし、知らない人は調べてねと言う事ですナ。実に思い切っています。


 ただ、いきなりは始まりますけど、そこまで複雑な設定じゃないので、何となく知ったかぶりでもついていけます。敢えて説明を省く事でテンポの良い展開が可能になったと言えなくもないのかも。この戦略、この作品だからこそなのかもですが。


 で、感想なんですど、正直初期数話はあんまり面白くなかったです。それは私が原作を知らなかったせいもあると思うのですが、メタなギャグが心に響いてこなかったんですね。なので視聴をやめようかなと思った時期が、私にもありました。


 それがあれ? 面白くなってきたぞ? と、感じるようになったのは、そのメタギャグのブレーキが壊れ始めてからでした。最初はゲーム世界観に収まるレベルのメタギャグだったのですが、やがて違う作品を作品内に取り込み始めたのです。言ってみれば銀魂とかおそ松さんとかポプテピピック路線ですね。ラストピリオドはその更に上を行くレベルの暴走をし始めます。

 この路線に入ってから、この作品は面白さを加速し始めました。


 元々スマホゲームあるあるから始まったこの路線、他の作品を扱っても攻めの姿勢は変わりません。ひぐらしのなく頃にのモチーフの話が出た時に本家のキャラをそのまま出してきたり、けものフレンズモチーフの話が出た時には動物紹介のシーンやら監督降板ネタまで上手く料理しちゃったり、Googleやらアップルやら先行者をネタにからませてきたり……やばいネタの綱渡りですよ。それでいてちゃんとスーリーの流れ的には破綻していないと言う……脚本の匠の技をこれでもかと見せつけられます。

 毎回ギリギリを攻めていると言う訳でもないのですけど、攻め回の時のラスピリはやばい。円盤に収録出来るのかなアレ(汗)。


 と、言う訳でこの作品、最近は結構お気に入りとなりました。何やらかすか分からんのでw 初期数話がイマイチで途中から面白くなると言えば、けものフレンズと同じパターンですなぁ。とは言え、ラスピリはあそこまでヒットはしないのでしょうけど。

 ネタが危ない分、制作側としてもヒットして下手に注目されても逆に困るのかも知れません(汗)。

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