ひそねとまそたん

 多分今期一番力が入っている作品ですよね。制作スタッフが名だたる人達ですもん。で、内容はと言うと日本には古来からドラゴンがいて、今はそれを自衛隊が世話していると言うもの。戦闘機に擬態したドラゴンを操縦者――巫女がコントロールしていくと言うお話です。一風変わった自衛隊物語と言う側面もあるでしょうか。公式サイトを見たらお仕事モノとして作っているそうです。納得。


 ちょっと奇妙なタイトルですが、これは主人公の女性自衛官と彼女が乗るドラゴンの名前を並べてあるんですね。ひそねが主人公の名前で、まそたんがドラゴンの名前。聞き慣れない響きなのでインパクトが大きいです。ドラゴンのまそたんはともかく、女性主人公の名前がひそねって……。今までにないセンスですよね。


 この作品、なぜだか現実の企業とタイアップしていて、ヤクルトとか白い恋人とかヤンジャンとかキングダムとかそのまんまの名前で出てきます。キングダムなんて生原稿まで作品で出てきましたよ。びっくりしました。今後もそう言うタイアップがあるのかも。

 特にヤクルトはメインスポンサーですしね。どこでこの作品と繋がったんだろう?


 物語には一応謎的なものもあるのですが、構造的に言えば主人公の成長物語と言うそこまで斬新ではないものです。だから安心して見られるとも言えますよね。話毎にその話の主役キャラが少しずつ成長していく。王道です。

 つまり最初はみんな問題児(児?)と言う事でもあります。主人公も人格にかなりの問題を抱えたダメっ娘でした。まだ話の途中なので、今後どう変わっていくのか未知数ではありますけど。


 謎と言えば、ドラゴンを所有する国は狙われているだとか、ドラゴンがいる国は何かしらメリットがあるみたいです。ちょっとそこら辺は龍の歯医者と設定がかぶりますな。神秘な生き物なのでそう言う役割を背負わされがちですよね、龍って。

 このひそまそでも祭り事が大切だとされていますので、今後の重要なキーワードになっていきそうです。


 アニメの技術的な事で言えば、そこは流石ボンズです。実に素晴らしい。特に飛行シーンの演出は劇場アニメクオリティです。浮遊感のリアリティがいいですね。今のところ全く戦闘シーンはないのですが、主人公は女性ですし、最後までただ飛ぶだけでもいいのかな、と。分かりませんけど。

 もしかしたら今後クライマックスに向けて戦うべき敵みたいなものは出てくるのかも知れません。さて、どうなりますかねえ。


 この作品の一番の特徴はドラゴンの操縦方法でしょう。まさか食べられる事で操縦出来るようになるだなんて。私も最初に見た時はビックリしました。もう慣れましたけど。で、降りる時はリバースですよ。変に生々しいですけど、よく考えられていますよね。


 後、日本で古来からいる龍と言う設定なのだから出来ればドラゴンタイプじゃない方が良かったなとか思ったのですけど、蛇ベースの体じゃあ飛行機に擬態は出来んから無理ですわな。ここは妥協するしかないですねえ、残念。

 それと、戦闘機に変身するノーマって言うドラゴンのデザインを見た時、パンツァードラグーンを思い出しました。結構似てます。ホーミングレーザー撃てそう。


 最後ににこの作品のOPEDなのですが、深夜アニメでは珍しく歌詞表示付きです。今期ではグラゼニでもそうなのですが、今後深夜アニメで歌詞表示が流行る前兆だったりするのでしょうか? 歌詞表示、そんなに悪くもないですねえ。 


 OPはまだ作品内容に沿った歌だなって分かるのですが、EDがフランスの歌のセルフカバーなんですよね。何でしょうこのセンス……(汗)。映像では女性メインキャラが結構軽快に踊っていて楽しそうなのですが。

 話によってメインボーカルが変わる仕掛けはエヴァのフライミートゥーザムーンを思い出します。もしかしたら意識しているのかも知れませんね。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る