パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊

 私、このシリーズずっと観続けて来たんですよ。なので惰性で今回も観て来ました。

 正直物語は3部作で一旦終わっていますからね。4以降は正直蛇足にも思えて来て……(汗)。


 今回の最後の海賊も一応前作からの続きの要素はありますし、最後はファンが喜ぶような展開になっています。展開にはなっていますけど、ジャックスパロウはもはや完全な狂言回しと化しています。メインの主人公じゃありません。ジャックの活躍を期待すると肩透かしを喰らうかも知れません。


 とは言え、このシリーズのジャックの立ち位置って最初からそんな感じだったような気もしますけど(汗)。


 では今回の主人公は誰かと言うと、3作目までのあのカップルの息子です。そう、完全に世代交代しちゃったんですね。メインキャラは代替わりしたのに、ジャック以下お馴染みの海賊の面々はそのまんま。みんな老けませんねぇ。

 けれどそのせいで観ていて妙な違和感を感じる結果に……。少しは老けた感じにしても良かったんじゃないかな。


 それと今回は脚本に難ありな気がしましたねぇ。クライマックスのどんでん返しで意外な事実が発覚するのですが、それを知っていたはずのキャラがギリギリまで知らんぷりを貫いているんですよ。これ、本当に知らんぷりなのかどうなのか……整合性がね……。


 整合性を気にしないなら問題なく楽しめると思うんですが、行き当たりばったりの脚本のような気がして私は素直に楽しめませんでした。長期放送のドラマとかならまだしも一本で完結する映画でそれではねぇ……。

 何度も観ればそれは別に脚本の粗じゃない可能性もあります。初観では見落としている事も多いと思いますし。


 今回の映画はジャックの存在理由がものすごく低いです。ジャックである理由はとりあえず海賊船を持っている事とコンパス位。つまりはアイテムを持っていると言う理由くらいです。


 流石に予算をかけているだけあって当時の世界の再現度は高いし、笑えるところは笑えるんですが、完全なファン向け映画と言うか……続編モノなんてそれでいいんですけどね。


 個人的な意見で言えばジャックがもっと活躍して欲しかった。それだけです。


 最終的に全ての因縁に決着が付いて物語的には綺麗に終わるのですが、映画の最後、更に続編を匂わせる感じにしているので場合によっては続編がまた作られるのかも知れません。

 物語を完全に終わらせられないのはこう言う人気作品の宿命なのでしょうね。

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