漫画原作作品の実写化について

 さて、最近の傾向としてたまに話題になるのが漫画作品の実写化です。今年は特に実写映画化の報を多く聞きましたね。

 漫画原作の実写化の場合、先にアニメ化されているものが多く、アニメのイメージから実写化を敬遠するコメントが多く発言されがちです。


 敬遠する人の意見も分かるんです。アニメと言うお手本がある以上、それ以上の実写化など不可能だからです。漫画が原作なのだから漫画と同じ絵が動くアニメの方が喜ばれるのは当然なのです。どれだけキャラに寄せた俳優のキャスティングをしても違和感は拭えませんからね。


 非難轟々なのが最初から分かっていて何故制作陣は実写化を止めないのか。正直本当のところは分かりません。るろうに剣心などの成功例がいくつかあるからと言って、逆に言えばその成功例以外はみんな失敗しているのです。大抵の漫画原作実写映画はあまり話題になる事なく終わる事が多いように思います。制作発表直後ならともかく、上映開始した後は良くて出演俳優のファンが話題にする程度でしょうか。


 他に映画化するいいネタがないと言うのも大きいと思いますが、実写化に走る理由はその知名度なのでしょうね。話題になった作品だから見てみたい気もするけどアニメはちょっと……。と考えている層に向けて作られているのではないかと思うんです。

 そう言う層は一定数はいて、だからこそ作られ続けているのでしょう。そうしてその層が満足する程度の集客が見込めれば十分なコスト設計にもなっている気もします。


 そう、手堅いんですよ。漫画原作実写映画って。下手に制作費をかけてしまうと間違いなく大赤字でしょうけど、それなりのキャストでそれなりの制作陣が作れば食べていける程度には収益が見込めるのでしょう。と、私は考えています。


 そう、最初から原作ファンが観に来てくれるなんて考えていないんですよ。よっぽど頑張って似せて来たなら原作ファンも視野に入れて作るんでしょうけど、それでどれだけ失敗しているか……。その苦い経験が生かされていないとは思えません。

 だからこそキャスティングで客を寄せようと、どんな実写化作品も似たキャスティングになっている気がします。またこの俳優が主役かよ!みたいな……。


 例え漫画原作実写作品が失敗しても、最初からの作品のファンはそれを折り込み済みなのでダメージはあまりないはずです。だから心情的にそれを嘆いたとしてもそのせいでファンが離れる事はまずない事でしょう。

 では何が残るかと言うと、制作陣の黒歴史です。お客さん側には何のダメージもありません。気にしなければいいだけです。そう言う無謀な失敗もあったねと笑い話にすればいいだけの話です。


 上記の理由により、私は漫画原作実写作品に過剰に反応するのは止めました。昔は下手な実写化は作品の箔を傷付けると思っていた時期がありましたが、あれ?別にそんな事もないんじゃないかな?と思い直す事にしたんです。


 とは言え、漫画原作実写化作品も原作をしっかり愛している人の作品はやはりクオリティが違いますよね。そう言う監督ばかりが実写化してくれたら原作ファンも好意的に見られるんですが。例えば銀魂の実写映画の監督に抜擢された福田監督とか。


 やたらと予算が必要そうなファンタジー・アクションみたいな漫画原作を実写化するのは今の邦画のスケールでは無理だと思うんですよね。それでもハガレンは制作されております。がっかりする未来しか見えませんよねぇ、これ。どこが制作のゴーサインを出したんだか。

 荒川弘作品の実写映画化ならまだ銀の匙の続編でも作った方がいい気がするんだけどなぁ……。ちなみに実写映画銀の匙、私は見ていません。評価はどうだったんでしょうね。


 そう言えばNARUTOの実写映画をハリウッドが制作するらしいですね。ハリウッドが本気を出せばすごいものが出来そうな気はします。DBみたいにオリジナル作品にしちゃわなければ、ですが。ハリウッド版攻殻機動隊のクオリティは流石ハリウッドってレベルを予告編から感じますもんね。こう言う感じでNARUTOもお願いしますですよー。

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