今すぐできること

 たくさんのカップルを見てきて、結婚生活について聞き取りをしていると、”相手の希望をいかに叶えてあげるのか”というのが、結婚生活の満足度に直結していることがわかった。


 ここで大切なのは、”叶えてあげられること”の大きさでない。むしろ、小さくていい、その頻度。”大きな幸せを、一度に”でなく、”小さな幸せを、少しずつ”。それが結婚生活をうまく運営する秘訣。


 必死で死に物狂いで、働いたり子育てしたりしないと、どうすることもできない状態、という時期もあり、そういう時に、なんとか協力して、相手の負担を少し手助けする、という小さな積み重ねが、どうやら重要らしいことがわかった。


 実家の母親や兄弟、姉妹と連携したりすることを勧めるといったような、”助け合いの精神”が重要です。お互いの実家から、”あの人は物分かりの良い、良い人だから”と評価されていると、些細なすれ違いがあっても、”別れに至らない”ようなアドバイスや助けが周りから得られる。恐ろしいことに、それがあるのとないのとでは、離婚するか、結婚生活が全う出来るか、それくらいの大きな違いになって現れる。


 これらは最初が肝心で、常に手を抜くことなく、同じ状態でないといけない。


 うまくいっているカップルは、親戚や近所の友人同士で、例えば子供を預かりあったりしている。外に預けるのは”社会性のある子”に育てるのに有益な方法と思われる。人生の困難にぶつかって、うまくいかない時に、”そんな風ならもう離婚したら”と身内から言われ、足を引っ張られるのと、”もうちょっと頑張って、様子を見たら?”と言われ、うまく修復するものも、周りの意見次第。意外に周りの意見は、重要。なので、結婚を決める時に、親兄弟がどんな風なのか、知ることは有益。離婚している人が周りに多いと、どうしても足を引っ張られることもあるし、むしろその逆もある。自分の失敗の例から、アドバイスがもらえる。


 常に、配偶者が、何を求めているのか、知っていること。夫に対する場合は、比較的簡単で、仕事に邁進できるよう、料理、掃除洗濯など家事、常に夫を立て、優先させるスケジュールを組むこと(子供中心でなく)。子供中心に家庭生活を回している女性が日本では多い。その結果、子供は自立できない、ニートになる、責任感が薄い、妻に母を求める、夫に父を求める、と意外にうまくいかない。


 子供に十分愛を注ぐということと、子供に好き放題させる事を履き違えないこと。8歳を過ぎたら、積極的に外の行事に子供を出すこと。外国の子供が、颯爽と親抜きで、一人で国際線の飛行機に乗っていて驚く。(飛行機会社の協力がある。)日本人の子供は過保護すぎて話にならない。いつまでも、赤ちゃん扱いしないこと。女性にとって子供は、庇護の対象かもしれないが、どれだけそれが子供の自立を妨げているのか、知るべき。この点を考えると、女性が外で働くことや真剣な社会活動に参加することには、実は意味がある。日本の女性は、子供に対して、あまりに過干渉であるから。


 

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