ファンタジーを書くための衣装覚書

作者 秋保千代子

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34人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

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 中国古典小説の傑作『紅楼夢』は、登場人物の繊細な心理とともに豪奢な貴族生活が精緻に描写されていることでも知られているが、特に服装についてのそれは、作者自身が江寧織造(チャンニンしょくぞう)という重職の出身だけあって、単に素晴らしいだけでなく、登場人物の性格を端的に表現する重要な要素ともなっている。
 もとから民族衣装を見るとわくわくし、しかもこの小説を高校時代に耽読して大きく影響を受けた私は、今でもファンタジーの衣装設定を考えるのが好きで、ついついその描写も長くなってしまう。
 さて、人間はなぜかくも各種多様な服を身にまとうのか?その土地の気候風土に合わせて発達し、寒暖の調節のみならず、社会において身分や階級、職業を識別するものとしても機能してきた。
 本作は、そんな「服」「ファッション」を、日本のみならずアジア・ヨーロッパを対象に(個人的には、東南アジアや南アジアに言及されているのがポイント高し)、作者ご自身の関心の向くまま、調べたことやご存じのことを明解に、ユーモアをまじえながら解説してある。呼吸のよい、巧みな語り口に乗って「ふふふ」「スルスル」と、あっという間に最新更新分まで読了。
 タイトルに「ファンタジー」と銘打ってはあるが、時代劇・現代劇などあらゆる分野で応用が効き、創作のうえでの登場人物の描写、また人物の住まう世界観に厚みを持たせるための、大小さまざまなヒントを与えてくれる。「神は細部に宿る」というが、ちょっと一言でも描写に服やファッションのことを補うだけでも、その創作世界がより生き生きとしたものになるだろう。

★★★ Excellent!!!

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 日本をはじめとしたアジアの民族衣装を中心に、ファッションについての歴史などを教えてくださる作品です。
 ファッションの世界がいかに奥深いかを思い知らせてくださいます。
 ファッションはいろんなものと結びついているのですね。ことば・宗教・政治、何より気候! ファッションひとつを練り込むことができればひとつの文化圏を作り上げることができるのではないか? と思います。
 服を脱がすにも服の構造が分からなければなりませんしね……。私、こちらの作品を読むまでドロワーズが何か知りませんでした。

 一から世界観を作るタイプのファンタジー書きさんは必読です。
 こちらの作品に調べる取っ掛かりのヒントを得てヨーロッパ方面に手を伸ばすのもアリですし、必ず何かしら考えるところはあるはずです。

 と言っても、けして「勉強しろ!」というような難しい論文ではなく、楽しい読み物として「へー!」「ふーん」と言いながら読めます。
 ファンタジー書きさん以外にもおすすめです。

 作者様の造詣の深さに敬服いたします。

★★★ Excellent!!!

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小説を書く際おざなりになりがちな衣装というもの。
それは当然ながら、着る者の背景を表現する重要なツールです。
下手すれば顔より多くの情報を 読者に与えてくれることも…。

その大切な衣装について、現地の文化や気候の話を交えながら解説してくれる…作家にとって本当にありがたい実用資料集です。

素晴らしい着眼点だと感じました。
異世界ファンタジーを書かれている作家さんは数多くいれど、ここまでこだわりを持って作品に取り組んでいる方はどれだけ居るか…?

特に男性の作家は、武器や鎧なんかにはこだわっても、服に関する認識はかなり甘いのでは…?

作品のリアリティを掘り下げていきたい方、必見です!
私も勉強しようっと!

★★★ Excellent!!!

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筆者さんが作品のために調べた衣装についてのあれこれが詰め込まれています。
明治・大正時代あたりからの衣装の歴史や名前の由来が紹介されていたり、アジアを中心とした地域の衣装がなぜそういったものであるのかが考えられていたり。
作品を書くときに、どういうことを考えて調べて設定しておくか、考えさせられます!
本作を読んで、私は「履く」と「穿く」の漢字を誤用していたことに気がつきました。お恥ずかしい。ありがとうございます。
そしてもう一つ。衣装のことだけではなく乙女心というものも作品を書くときには意識しましょうね、ということも教えていただいた気がしました。
そんなエッセイです。

Good!

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みなさん、異世界ファンタジー、書いてますか?
異世界の描写で困るのが衣服のかたち、素材。
ディティールに魂は宿るといいますし、こだわりたい方も多いジャンルなのではないでしょうか。

そんなときにはこのエッセイ、読みましょう。
ただあれですね…中東系の衣装のことも頼む!私の個人的な見解です。

★★★ Excellent!!!

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あ、でもパンツのことばかりを書いているわけではありません。

「お代官様、おやめくださいッ」の夢。
気候によって違う服装のこと。
近代のパンツ事情。
服装は、その世界の生産・流通をあらわす。
人は何故パンツをはくのか!

服装は、登場人物の見た目を表すものではなく、文化や時代を映す鏡のようなもの。
そこも大切にしないといけないことを、教わりました。
書いているとどうしても白い服や、単純な服装しか思いつかないので、素材や色のことなど、とても参考になりました。

読みやすく、とてもわかりやすい衣装考察。
続きも楽しみにしています。

★★★ Excellent!!!

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世界各地、各時代のファッションについて読みやすく解説された連作エッセイ。
書き出しで筆者が「自分の作品には色彩がなかった」と語られていますが、これには結構多くの創作者がハッとさせられるのではないでしょうか。
登場人物の着ている服の色や形を詳細に描写すれば作品に深みが出ますが、そこでどうしても必要になるのが服飾の知識。
「この時代のこのキャラはどんな服を着ているのが自然なのか?」という疑問に答えてくれる、痒い所に手が届くエッセイです。

★★★ Excellent!!!

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小説は文字だけのメディアと言っても、作者によって色んな違いが出る。匂いフェチの作者が書けばとにかく文字を読んでて匂い立つような文章になるし、言語フェチの作者が書けば異世界の言語を1から作ってしまうような作品になります(指輪物語とかそうでしょ)。

秋保さんのエッセイは、その中でも衣装にもっと注目して書くにはどうすればいいかというヒントがたくさん散りばめられています。

個人的には上衣・下衣の表現は目からウロコでした!早速拝借させていただこう…!

続きの更新も楽しみです。

★★★ Excellent!!!

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 よく「見た目が8割」、こういう話を目にします。
 現代社会人は見た目で内面も推し量られてしまうという話です。
 では、文字で全部を伝えなければいけない小説はどうでしょう。
「トーガを巻き直した」
「ブレザーとネクタイを外し、気合いを込めた」
「単と足袋の汚れも気にせず一気に駆けた」
 どんな時代設定か、性別か、描写に適しているのはやはり服です。
 小説を書かれる方も読み専の方も、知識を増やす絶好の機会です、是非一読を。

★★★ Excellent!!!

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特に衣装の持つ背景、それによって世界観を構築する方法論について知りたい方は必読です。

服を軽んじると、それは同時に世界観を軽んじる事に繋がります。非常に登場人物の服装は重要な物なのです。その事について、とても懇切丁寧に論じていますので、自作品の作中の衣装の事で何か分からない事があるなら、非常に本作は重要な示唆を与えてくれると思います。

キャラクターの服でお悩みの方は、是非どうぞ!!

★★★ Excellent!!!

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この作者様の小説は以前からいくつか愛読させていただいておりますが、女性ならではの柔らかな筆致と細かい気配りが、読み心地爽やかなんです。
他の作者との違いは何だろうな、と常々考えていた所、理由はここにありました。
衣装の質感なんですね。
いでたちのこだわり、取材が丹念にされているんです。
だから、人物の見た目や雰囲気が伝わりやすい。
服飾は文化です。どんな着物を着ているかによって文明度や知能レベルがはっきり分かれます。
そこんとこ御座なりにしたテキトーファンタジーは、チープになっちゃいます。

特にパンツ談義は特に興味深く読みました。もっとこういう講義を増やせば良いんじゃないですかね! ね!

★★ Very Good!!

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服や衣装にこれだけこだわった方が今までいただろうか。
浴衣の違いなど、浴衣を着ない自分には考えたこともない事柄でカルチャーショックと日本に住んでいるのに何も知らなかった事を痛感。

今度、日本人が出てくる小説を書く時には参考にしたい。

★★★ Excellent!!!

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そういえば服の色についてあまり詳しく描写したことは無かったです。
せいぜい黒、とか青とか。白とか。そのくらい。
考えてみれば色もデザインも色々ありますよね。
目に浮かぶような、綺麗な描写が出来たらきっと読む方も楽しいですよね。

中々文を邪魔しないように入れるのが難しいです。
むしろ徹底的に描写するスタイルなら出来るのかな?
色々試してみたいと思いました。

最新話、興味深いです。
ルビのアイディアは良いですね!確かに雰囲気がある。
あーれー(^^)っておもしろいです。