3-ごめんね。
彼女が出発して半年したころ、僕は異動になった。
前の配達とは比べものにはならないくらい大手の配達で、都内での配達だった。自分でいうのもなんだけど、ここで僕は配達の才能を開花させた。生き生きと仕事ができた。
それと異動になる少し前、僕は彼女と別れた。あんなに大好きだった彼女と。
僕がふった。自分でも信じられなかった。
彼女と超遠距離になってから、僕はいろいろと悩むようになった。
僕は本当に彼女を幸せにできるのか。
いつになったら彼女の夢を一つでも叶えてあげられるのか。
僕はこのときまだ治療に踏み切ってなかったから、正直いつまで待たせるんだろうと自問自答していた。彼女への罪悪感?も募っていた。きっと、あの時の僕はその状況にも耐えられなかったんだと思う。
もう散々待たせたあとですごく無責任だったけど、お別れしたんだ。
ごめんね。
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