7-学生卒業


僕は海外にずっと行きたいと思っていたので、今なら実行できるかもしれないと思った。それを、彼女にも相談した。もし、それを選択したら仕事に就かないわけだから、僕と彼女の将来が先延ばしになってしまうからだ。彼女の返事は、「一緒に行く」だった。僕たちはそれから一緒に海外へワーキングホリデーに行くための準備を始めた。


でも、ここから僕たちの歯車は少しずつ狂い始める。


準備にかかり、出発は夏くらいと決めていた。でも、僕が卒業するころ経済的にいけるのか厳しい状況だった。だから、出発まで働くことにした。そして、僕は進路にワーキングホリデーに行くと書いて、卒業した。

卒業式の恰好はもちろんメンズスーツ。そして、彼女がすすめてくれた、蝶ネクタイにした。


大学生活は初めて僕が僕らしくいられる場所だった。周りも僕のことを理解してくれて、自分にとって絶好の環境だった。そして、好きなサッカーをまた本気でやることができた。大学でもう一度プレーしてよかったと思う。あの監督じゃなかったらもう一度やっていなかったかもしれないから、感謝している。


中途半端な形で社会にでることにはなったけど、普通よりおもしろい。

まだ、やりたいことはたくさんあった。

これはきっと素敵な未来につながると信じていた。

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