第2178話:メータ・リオウス〜電池〜

「あれ、動かなくなっちゃった……」

 ハンディクリーナーが使っている最中にうぅん……と音を立てて止まってしまった。

「ねぇ、これ壊れちゃったみたいなんだけど」

「ん? 電池切れかなんかだろ? 確かそれは電池式だったはずだからな」

「電池〜? 何よそれ」

「電池知らねぇのか電池、無限動力世代か?」

「知らないわよそんなもの、御託はいいから電池ってのが何か教えなさいよ」

「電池ってのは小型のエネルギータンクだよ」

「なんだ、それならいくらか持ってるわよ。これとかでしょ?」

「魔石はちげぇな」

「違うの? たくさんのエネルギーが固まったものなんだけど」

「エネルギーとは言ったが、基本的には電池は電気だよ。それの横、開くようになってると思うから開けてみ」

「横? あ、ここか。これが電池?」

「そう、基本的には形で出力とかの規格が分かれてるから、同じ大きさで同じ形のやつを買ってこればまた使えるようになるよ」

「なるほどね、ちょっと行ってくるわ」

「おいおい、その切れた電池持ってけよ。店でそれ見せて同じの出してもらわねぇと絶対お前間違うから」

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