「この街の外はいったいどうなっているのでしょうか？」

「この街の外か……この街の外には巨人の街があってな街の外へ出るのは危険なんだ」

「巨人が……？」

「そう、巨人の街だ」

「しかし、私が昔接したことがある大きな人々は良き人々でした。外の何が危険なのでしょう？」

「ここは世界が違うのだ。この世界の巨人たちは良き者ばかりではない。悪しき者ばかりでないのも事実であり、実際この街も巨人たちのインフラを善なる巨人の手によって借りさせてもらっている状態なのも事実。しかし、不特定多数の巨人たちは我々のことを知らず、知れば何らかの方法で利用しようと考えるに違いないのだ」

「そ、そんな……」

「いずれ遠からず、善なる巨人、この街を援助してくれる者との会合がある。都合がつけばお前も同席するといい。外の世界も少しであれば見ること叶うであろう」

「わかりました……」

「うむ」

「やあ、小さき人々」

「久しいな。大きな者」

「初めまして、大きな者さん」

「おや、初めて見る子だね。よろしく、僕はこの区域担当なんだ、これから度々会うことになるだろう。よろしく」

「よろしくおねがい、します」

「これ、申請されていた物資です。あとこっちは僕から」

「いつもありがとうございます」

「いやいや、僕らもこれで助けてもらってるから」

「あ、あの。外に連れて行ってもらうことって、できますか」

「ん、ああもちろん。今夜はうちに泊まってみるかい？」

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