第2138話:アメル・ホロース~サイボーグ~

「なぜです博士!!!」

かつての大事故で身体のほとんどの機能を喪失した私を引き取り、大部分を機械で置換し生かせてくれた博士。

武装を乗せてくれて、正義のサイボーグとしての活動を後押ししてくれた博士。

そして、闇のサイボーグを生み出して破壊の限りを尽くしていたのも同じ博士だったなんて……!

「なぜってそりゃあ、強いサイボーグを生み出すことが私の至上命題だからね。君は思考モジュールがかなり良くできていたから、君をベースにするつもりで闇のサイボーグをぶつけていたんだよ。まさかバレてしまうとは……思考力の高い素体も考え物だな……」

「信じていたのに……」

闇のサイボーグを生み出していた博士を討てばこれ以上の悲しみは生み出されない。

私がやるしかないのだ、今。

腕部ブースターを3段解放して通常の視覚では捉え切れない速度で殴り飛ばす。

生身であれば一撃で絶命は免れない。

生身であれば。

「本当に手加減も何もないんだな、生身であればただじゃあ済まないんだぞ? まぁ当然私の方がいいパーツを使っているからな。ただではやられんぞ?」

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