第2105話:テルパル・テレーラ~灯台守~
「船、通らねぇあ……」
かなり好条件で募集していたからと灯台守の仕事に募集してしまって数日、すでに後悔し始めている。
夜になったら灯台に火を入れて海の方を照らし、船が通りかかったらそこを注目させて照らすというのが業務内容なのだが灯台の光は夜になったら自動で灯るし船は通らないしで本当にやることが無い。
なんだこの灯台守って仕事は、いなくてもいいだろ……
そんな感じで思うが契約の期間は一年あるのでほっぽって帰るわけにもいかない。
「どうりで報酬が多いし勤務時間の融通が利くわけだ……」
しかし外に出ても何もない場所だから、本当に暇だ……
しばらくどう生活するのか考えないといけないな。
そんな風に考えていたことを一年前の日誌を見て思い出す。
あの後、少し経ってからこの辺りの海は突然船の往来が増え始めて大変なことになった。
どうやらこの辺りの海で宝物が見つかったらしく、突然の海賊時代が始まったのだ。
その結果夜中に岬に突っ込んでくる船や、船同士でぶつかりそうになる船が急増して灯台の重要性が暴騰したのだ。
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