第1953話:ミチカゲ・ラマーズ~人工無能~
「今のバトル、相手もしかして人間じゃなかった?」
「それはどういう意味で……?」
「あ、単純にCPUかなって思っただけ」
「ああ、プレイヤーが悪魔とか人語を解する動物とかって意味じゃなくてね」
「別にオンラインゲームの相手がそれらの存在でも気にしないけどさ。あ、でもコントローラーを適当に叩いてるだけのペットとかだと気にするかも?」
「それは確かに気にしちゃうな……ところでなんでCPUだって思ったの?」
「うーん、勘でそう思っただけだから断定はできないんだけど、妙に動きが規則的なんだよね。状況での判断が一律っていうか、測ったわけじゃないからわかんないんだけど、同じ状況になってからその行動を選択するまでの時間がほとんど同じだったとも思う」
「それは滅茶苦茶やりこんでて体に染みついてるとか、めちゃくちゃ時間の基礎単位が細かくてこっちの認識上では同じぐらいの間隔で対応してくれてるだけかもよ?」
「それできたら滅茶苦茶強いな……そういう人とはマッチしたくない。それはそれとして、だったら滅茶苦茶強いはずじゃん、でも滅茶苦茶弱かったんだよね」
「それは確かにCPUかも」
「でもさ、この世界って人工知能でも新しい生命体とみなされて作れないって話聞いたことない?」
「そういえばあるような……」
「じゃあ、ゲームのCPUってできなくない?」
「まぁ程度があるんじゃないかな。人工的な人格はダメだけど、こういう「こう来たらこう」みたいな分岐の塊はセーフみたいな」
「なるほどなぁ」
「もしくはさっき言ってたみたいな滅茶苦茶時間単位が細かい人がマニュアルを見ながら弱く振舞ってるか」
「それは怖いなぁ……」
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