第1879話:ペフ・フアブ~拒絶反応~

「絶対ダメだ」

「何がそんなに嫌なんだよ」

「トラウマがあるんだよ。それに殺されたからな」

「これにぃ? 殺されることあるんか?」

「ある。現に俺は殺された」

「はーん、意外なものに殺されるって言うとウサギとかはいろんな世界で聞くなぁ。めちゃくちゃ殺しに特化したウサギがいるんだとか」

「何そのウサギ、こわ……」

「お前が殺されたそれもそういう殺しに特化した奴だったのか?」

「いや、そんなことはない。殺しに特化したそれがないかはわからないが、多分俺は普通のやつにも殺される」

「そんなことある?」

「ああ、ある。実際にあったからな」

「うーん、信じ難い……殺されるってどうやって殺されるんだ? 食われるとか、あるだろ?」

「俺にとってはそいつの体が全部毒になるんだ。同じ空間にいるだけで徐々に命がむしばまれて行って、死ぬ」

「え、こわ……」

「だからさ、俺はあれと出会うわけにはいかんの。本当に死ぬから」

「そんなことってあるんだなぁ。暗殺されたんじゃないのか? それに気を取られてる間に毒ガスを流し込まれたとかでさ」

「それだとしてもトラウマになってるから拒絶反応が出る。絶対に持ってくるんじゃないぞ。ある部屋に俺を連れていくのもなしだ」

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