第1792話:イキメ・スペル~メールボックス~

「どうなってやがる……」

 端末を確認したところ、メッセージが無数に来ていて、実質容量無限と聞いていたメールボックスがパンクしていた。

 聞いた時には「そんなに使うことがあるかと」笑っていたものだが、実際にパンクしているのを見ると変な笑いが出てしまう。

 来ているメールの内容を一つ一つ確認してみるが、どれもランダムに知らない文字が並べられているだけだ、しかもそれに規則性は無いようで、あらゆる言語を自動で判別して翻訳できるという翻訳機に突っ込んでみたところ、該当言語無しという結果だ。

「なんなんだこれは……」

 とりあえずこれはあとから考えることにしよう。

 今はこんな問題にかまっている暇はないんだ。

 先日注文して置いたカードがそろそろ届いているはずで、外の物理ポストの方を確認しに行かなければならない。

 そもそも、今端末内のメールボックスを確認したのも他のメールを確認すると同時に配達完了メールが来ているかどうかを確認したかったからなんだ。

 さっと端末を閉じ、家の外にあるポストを見る。

「うっそだろ……」

 目に飛び込んできたのは満パンになったポスト、入っている手紙もメールボックスにあふれていた謎の文字列の並んだ者だった。

「怖すぎるだろこれは……」

 何より怖かったのはその手紙が印刷されたものではなく、手書きっぽい物だったことだ。

 どっかで変な恨みでも買ってたかな、どうしたものか……

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