第1763話:カラマ・リーダ~角~

「頭が重い……」

 やってしまった、この時期の深酒にはいつも注意していたのに……

 昨日偶然同郷のやつに出会ってうっかり飲みすぎた。

 こんな大きな角になってしまうとは、反省しなければ……

 しかし、角が生えてしまったものは仕方ない。

 切り替えていこう。

 角があるときの動きは一応うっかり角が生えてしまったときのために練習してあるし、部屋も通路が広いから普段の生活には困らない。

 少し頭が重いが、鍛えた背筋のおかげで苦にはならない。

 そうだ、せっかくこんな枝のように分かれた角が生えているのだし、じゃらじゃらとアクセサリーをつけてみよう。

 うん、綺麗で可愛くなる。

 帽子も角用のものを用意しておいてよかった、角があると角無し用の帽子はかぶれないが、専用の穴あき帽子があるのだ。

 なんだか楽しくなってきたな、これからもたまには角がある生活もしてみてもいいかもしれない。

 そういえば、昨日一緒に飲んでたやつも同族だから、きっとあいつも頭に大きな角が生えているに違いない。

 あいつはどうしているだろうか、様子を見に行ってみよう。

 あいつもあいつで何か面白い角との付き合い方をしているかもしれないな、もし苦労しているようだったら私がいい感じにいじって遊んでやろう。

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