第1753話:テバイ・ドアム~決断~
「それで、どちらを選ぶんですか?」
「え、えーと……」
「早く決めてくださいよ、時間が押してるんですから」
「ちょっと、ちょっとだけ待って! すぐ決めちゃうから!」
「ほんと早くしてくださいよー」
「ああ、すぐ決めるよ、待っててくれよ」
「少しだけですからね!」
先ほどからこのようにしばらく決断を先延ばしにしている。
別に決断しきれていないわけではないのだが、実は最初の数秒で決断はできているんだ。
それでもどうしてこんな風に決断を先延ばしている風を装っているのか、それには一応理由がある。
実を言うと、決め切れていないのだ。
いや、先ほど決断はできていると言ったのに、何が行っているのかと思われるかもしれない、私が決断できていないのは今目の前に提示されている選択肢とは別のところにある。
つまりは、誰から買うかだ。
今目の前で急かしている子から買うというのが一つ。
それ以外の選択肢として別の子、いつもはその子を優先して指名しているのだが、今日はシフトに入っていない。
いつもであればいる日に再び来るのだが今日買いに来てるものは急を要するものなのだ。
だから、今目の前の子から買うか、一度で直していつもの子から買うかどうかを決めかねているのだ。
どうしたものか……
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