第1702話:ケーチン・エオリ~発見~
「見つけた……!」
「君、よくそうやって何かを見てそう言ってるけど、そう言った後に何か行動してるの見たことないんだよね。何を見つけてるんだ?」
「そりゃあその時その時次第かな。今はあれを見つけてた」
「どれだ?」
「あのズラが微妙に合ってないことに気づいてないおっさんだよ」
「何か有名な人なのか? 探す理由があるような……」
「いや、特に何もないし、全然知らない人だけど」
「なんなんだ、何を見つけてるんだお前」
「あれだよ、こういう特徴を持ってるものを見つけると運気が上がるっていうやつ。ラッキーアイテムっていうのかな」
「それが、あのズラが微妙に合ってないことに気づいてないおっさんなのか」
「そういうこと、見つけるだけでラッキーだから声をかけに行くことはないし、物だったとしても拾いに行ったりはしない。まぁ、人生を豊かにする一つの工夫ってやつさ」
「なるほどなぁ、それは結構楽しそうだ。俺もそういうのやってみようかな、何かそういうのが毎日掲載されている雑誌とかニュースサイトとかあるのか?」
「いや? ただ私はその時その時で思いついて「お、あれラッキーアイテムっぽいな」って思ったものを見つけているだけだが?」
「なんなんだお前」
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