第1588話:ハッパ・オプパ~修羅場~
「今寝てたか!? 寝てたな! 起きろ!」
「いや、寝てない! 起きてる、ほら見ろ、手を動かして……、白紙だ……」
意識が飛んでた……
「こういう修羅場において一番のやべーやつだぞ」
「マジでそう、作業してる夢を見るの、めっちゃ作業してる気になるのに一歩も進んでないの、マジでヤバイ」
隣で作業をしているやつに起こされた。締め切りギリギリの作業中に意識を失っているのは死に等しい。
「いやほんとだよ、頼むぞ。お互いが寝てると思ったらお互いに起こす、そうしないとこの修羅場は乗り越えられないからな」
「うおー、しゃべってないで手を進めないといけないんだって、やばいやばいすげぇヤバイ!」
「いや、口を動かしていた方が寝てることがすぐわかるから、口も動かしておくんだ!」
「なるほど、理にかなっている。めちゃくちゃ理にかなっている」
こいつは賢い、背中を任せられる。
「俺は常に最悪の事態を想定してるんだが……、今想定してる最悪の事態がどんなのか聞きたいか?」
「聞きたくない……」
「いや、聞け。今この作業をしていること自体が夢だったら最悪の事態だよなって話なんだが……」
「は、最悪すぎるだろ縁起でもない……」
「はっ! 夢……!?」
めちゃくちゃ心臓がバクバクしてる。
え、今何時だ!?
締め切りは……いや、締め切り自体が夢だった……
焦ったぁ……!
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