第1321話:シドガミ・ジーギャ~十日後~
「ついにこの日が来たぜ!」
「いやまだだよ、気が早い。あと十日あるよ」
「そうだったか? 気が早かったか?」
「そうだよ、まだ十日あるよ。落ち着きなさい」
「そうだったか、まだ十日もあったか……」
「うん、だから落ち着いて気を溜めて待ってな」
「おうおう、そうさせてもらう」
「今日はそろそろ当日なのでは!?」
「いや、まだあと十日後だよ。集中しすぎて時間が早く経っている気がしてるだけさ、落ち着きなよ」
「おう? そうか……そう言うなら……」
「うん、君の力は切り札だからね。しっかり溜めておいてくれ」
「今だな!?」
「まだだよ、さっきから何度も何度も、気が早いったらありゃしない。十日後だよ、十日後」
「十日経ったような気がするんだけどなぁ」
「君は十日も数えられないのかい。というかまだ一日もたっていないからね。いいかい?」
「そうか、シドガミが言うならそうなんだろうな……」
「そうだよ、そう」
「やぁ、待たせたね。十日経ったよ」
「ようやくか、結局何度確認したか思い出せないぐらい確認したがようやく十日なんだな」
「うん、そうだよ今日で十日目だ、さぁ行こうか」
「よく来たな……」
「うん、準備は万端さ。決闘を始めようか」
「ん、お前そのハモナの滾り方おかしくないか……? 十日みっちり気を溜めさせてもそんなにならないだろ……?」
「ああ、そうさ。知らないだろう、ハモナはうまいこと騙して十日以上気を溜めさせることができるのさ、さて始めようか」
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