第1317話:テーヴァ・カベマ~除霊~
「心霊現象?」
「そうなんですよ、ここ最近部屋で変なことが多発してて……」
「幽霊なんているわけないだろう? ここは死後の世界だぞ?」
「死後の世界なら幽霊がいてもおかしくないのでは……?」
「いやいや、みんな生まれなおすから幽霊になることはないだろ」
「そういえばそうか」
「そういうこと、だからそれは心霊現象ではない」
「あー心霊現象じゃなかったのか。よかったよかった、ではない。現実として怪奇現象は発生してるんだから、それが心霊現象かどうかは関係なく解決してほしいんだけど?」
「心霊現象じゃないならよくない?」
「いやいや、部屋の蛇口が勝手に開いたり明かりが勝手に突いたりお皿が勝手に落ちたりめちゃくちゃ困ってるんですよ!」
「でも心霊現象じゃないならさ……」
「もしかして、先輩幽霊が怖いんですか?」
「なっ」
「だから理由つけて幽霊じゃないって言って、しかもそれでももしかしたら幽霊かな? って思ってるから怖くて来れないんでしょ!」
「そんなことはない!」
「そんな声を荒立てて、図星なんでしょう!」
「いいだろう、怖くないことを証明するために行ってやる! そして幽霊の仕業じゃないから見事に解決してやる!」
「助かります先輩!」
「本当に幽霊がおるなんて思わなかった」
「話が分かる幽霊で良かったですね」
「話がわかる幽霊ってのも変な話なんだけどなぁ……」
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