第1254話:チェイミー・クルキア~幸福感~
「あ~しあわせだなぁ~」
今私は多幸感に包まれている。
何かいいことがあったわけでもなく、今日あったことを清算するとマイナスになるのだけど、今はとても幸せだ。
その理由は幸福感が溢れるツボというのを買ったため。
最初は幸福感が溢れるツボってなんだよって思ったんですが、試供品だとツボの中身を匙ですくって口に突っ込まれた瞬間、とてつもない幸せが訪れた。
そのときに確信した、このツボに詰まっているのは間違いなく幸せであると。
そしてツボを買ってしまって、今は自室で気化モードにして無限に幸福感に包まれている。
「しあわせだなぁ~」
だんだん幸せになりすぎて自分と世界の境界がわからなくなってきた、脳が溶け出して世界と接続する。
どぷどぷと流れ出す腕はツボに吸い込まれていき、このまますべてツボに閉じられてしまうかもしれないと思ったが幸せのツボのなかみになれるならそれは間違いなく幸せなことであるはずなので拒む理由はないのだ。
気がつくと物凄い虚脱感と頭痛があり、傍らにはツボが倒れていた。
「なんだっけこのツボ」
昨日の記憶がない、物凄い幸せを感じたような気はするが、精算をするとマイナスになるような不幸があったような気がする。
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