第967話:リューテン・リッソニオン~ローカル暦~
「そういえば今年って何年だ?」
ふと、そういうことが気になった。
「何年って?」
「あるだろ、何とか暦ってやつ、ボイウレン暦とか、イタケンナ暦とか」
元の世界でうちの地域はイタケンナ暦で数えてた、イタケンナ暦2139年だ。
「あー、そういうのな。聞いたことないなぁ」
「文明自体は結構な昔からあるみたいだし、大断絶ですら何万年前だっけか?」
何万年も前であるということが分かっているということは、記録として何年にあったとか、そういうことが残っているということなのだろう。
「じゃあ大断絶から数えて何年みたいな感じなのかな」
「大断絶暦20324年みたいな?」
「それはないだろ、たぶん調べたら出る」
あるとしたら、
「なんて調べるんだ?」
「『今年 何年;検索』」
まぁ、当然のような検索ワードだ。
「で、なんて?」
「ハランゼナ暦146年、タレラアン暦1059年、西暦2019年、アルトア暦7年、テラロオーム暦788431年、だと」
「それは、どういう……?」
「つまりはいろんな国や文化圏で様々な年号が使われているってこと、統一する暦があるのかもしれないけど、そういうのは出てこないな……」
みんな自分の慣れ親しんだ暦で数えるんだな、それは仕方のないことだ。
「じゃあ今年はイタケンナ暦2139年ということで」
「それはお前んところの数え方だろ」
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