第922話:サクフソ・ゾルブ~報復~
はめられた。
詳細は省くけど狩り勝負を持ちかけられて、その地域限定の法律で私だけ罰せられた。
その結果勝負はうやむやになって、一方的に私だけ損をしたうえで彼は独り勝ちというところだ。
「あなたのことは信じていたんですけどね」
「いやぁ、すまんね。君のことは裏切りたくなかったんだけど、そういう法があるんだよここには。僕も知らなかったんだけどね」
しらじらしい、というか知っていなかったらこんな勝負は仕掛けてこなかっただろう。
まぁ、いいか。
「知らなかったのは私だし、うかつだったのも私だから」
「おや、諦めがいいね」
「あなたがシステムを利用してこういうことをするなら、私もシステムの範囲内であなたを殺すだけだよ」
覚悟しておけ、そう言ってその場を去った。
して、どうしてやろうか。
ああもきっちり宣言してしまったからには向こうも警戒しているだろうし、もしかしたらもうそろそろ逃げるように用意しているかもしれない。
もしかしたらビビりすぎて報復を想定して膝を抱えて震えているかもしれない。
なんだかんだでそれを想像するだけで楽しくなってきたし、本格的に報復するまではそうやってあれのメンタルを攻撃し続けられると考えると、これが報復でいい気がしてきた。
数週経ってやっぱり腹が立ってきたので、はめ返した。
メッセージアカウントを新規に作って、別人を装って連絡。
やられたのと似たような流れで彼の知らない分野ではめ返して、時間が少し経っていたこともあって油断していたのか、簡単に引っかかった彼の顔を見て満足した。
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