第567話: メランジェ・トスカ~乾燥~
今日はやけに乾く……。
乾季はまだ大分先のはずだけど、気温が高いわけでもないのでたまにはこういうこともあるだろう、と楽観視していたらとんでもないことになっていた。
昼前辺りから脱水症状で倒れた人がたくさんいるというニュースが聞こえ始め、庭の小さな池は干上がり、昼過ぎには水道が止まった。
さすがに何かおかしい……
乾季ですらこんなに乾かないし、暦の上では今はまだ冬季が明けて暖季になるかならないかってところのはずだ。
しかも暑くない、太陽の熱は普段通りの穏やかさで少し暖かい程度の日差しだ。
太陽の影響ではないのだろう。
とか考えていたら、私も頭がくらくらしてきた。
それはそうだ、この乾きの中水道が止まっているので水も飲めない。
冷蔵庫に入っていたドリンクも飲み干してしまったし、このままでは私も倒れる。
倒れる前に救急車でも呼んでおこうか。
目が覚めると、病院だった。
案の定倒れたらしい。
救急車呼んでおいて良かった……。
「はい気づきました?これ飲んで食べて落ち着いた?」
「落ち着きました……」
「どうやらねぇ、どっかのアホが大規模水魔法かなんかを使ったらしくて……、辺りの水分が全部持ってかれちゃって……」
「あー、そういう……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます