死後の異世界

第249話：ノア＝オクス〜どうしても勝ちたい〜

　うーん、今日はどうやって先輩と遊ぼうかなぁ……。

　先輩は前と比べて弱そうになった。

　強さはあんまり変わってないんだけど、見た感じが弱そうになっていた。

　あれなら少し工夫すれば勝てそうな気もする。

　とは言っても、先輩の異能がなんなのか全然わからないんですよね。

　いつも動かなくなって攻撃が全く効かないと思ったら一瞬で死角に移動してて、攻撃される。

　前は容赦なく殴られていたけど、最近は腕を辛めとられて倒されるだけ、やっぱり弱くなってる。

　それはそれとして、何の異能を持っているのか考える。

　確か先輩は何か武術をやっていたはずで、もしかしたら特殊な足裁きで一瞬で死角へ潜りこむなんてことをしているのかもしれない。

　それなら異能は無敵だろうか。

　攻撃が効かない間、一切動かないし【動かない間だけ無敵】という異能なのかもしれない。

　つまり、攻撃の隙を突いて一瞬で回り込んで攻撃してくる。

　なら、わざと隙を見せて攻撃を誘って周囲を一気に薙ぎ払う。

　これでなんとか、ならなかったんですよね。

　そんな手は昔の昔に考えて試している。

　何度も戦っていろいろ試したけど一度も勝てたことのないままカーティは死んでしまったのだ。

　私も死んで再び出会えて、今度こそ絶対に勝つ。

　あの戦いで唯一カーティにだけ勝てていないんだ。

　どんな手を使ってでも勝つなんて意味の無いことはしないけど、どんな手を使ってでも勝つまで付き合ってもらいたい。

　今日の日記終わり

　明日もどうにかして勝負してもらおう。