第222話:コニア〜世界が滅んだことと体調不良の関係〜
私の元いた世界が滅んだという話を聞いた。
戦争の余波で星自体が耐えきれなくなって崩壊、観測者がいたのはそこまででそれ以降は誰も観測できていないらしい。
つまりは、そこで全滅したわけだ。
私が生きていた頃は常に戦争していたし未練はない、滅ぶべくして滅んだんだろうなといった感じでしかない。
これで、最後まで生きていたであろう知り合いにも久しぶりに会えるだろう。
大して気にするようなことじゃないか。
「あいたたた」
突然の腹痛、腸が腐るような痛みが襲う。
最近はからだの調子が悪いとは思っていたが、ついに痛み始めた。
やばい、これはなんか死ぬような気がする。
前に死んだときは一瞬でよくわからなかったけど、これは死ぬ。そう直感的に思った。
病院へ連絡を、
転移魔法で直ぐに救急搬送器と搬送員が現れ手早く搬送器に詰められると、私の意識は落ちた。
ポーン……ポーン……
ベッドの隣でよくわからない機器が一定の間隔で音を鳴らしている。
「シキニグ出身のコニアさんですね」
「はい……」
医者が私の出身と名前を確認する。
「えー、シキニグが滅んだことはご存じですか?」
「まぁ、一応」
もしかして、この体調不良の原因は生まれ育った世界が滅んだことによるストレスだとでも言うんだろうか。
だとしたら、自分で思っている以上にあの世界のことが好きだったんだろうか。
「えー、この体調不良の原因はですね、元の世界が滅んだことにより体内細菌の補充ができなくなったことによるものです。まぁナノマシンを代わりに入れておくので、定期的な通院をしてもらうことになりますね」
「はぁ……」
「あ、あと知り合いのシキニグ出身の方にも病院へ行くように言っておいてくださいね。他の人も直ぐに症状が出るので、できれば症状がでる前にナノマシンを入れておいた方がいいですし」
「はぁ……」
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