第202話:ウナ-ローンⅤ〜幻覚魔法だこれ〜
「助手くん、これはなんだい?」
少しぶりに出勤してみたら机の上になにか置いてあった。
「ああ、それですか? それはARグラスっていうらしいですよ」
「
聞きなれない言葉だ。どうせ、3課辺りの奴が持ち込んだんだろう。
結構助手くんと仲がいい奴が多いからな。
「で、どういうものなんだ」
「まぁ、着けてみてくださいよ」
「ふむ?」
促されるままに着けてみる、街で見かけた眼鏡というものに近い形状をしているな、レンズはないが。
いや、特殊な眼鏡なのかもしれないな。
「それで、どうなるんだっておお!?」
目の前に突然怪物が現れた、しかしこれは…………。
「なんとも、チープだな、クオリティが低い」
まさにそこに存在するように見えるのだが、壁や机と干渉して違和感が凄い。
「まぁ、データを作ったのは素人なもんでして」
「つまりは幻覚を見せる機械か、ふぅん、いろいろできそうな気がする、いろいろだ。よし、データを見せろ。使い方のマニュアルもだ」
「はい、これです」
「む、やけに準備がいいな」
助手くんが差し出した書類を受け取ろうとしてすかす。
よく見れば、それはARグラスに写し出された架空の書類だ。
「ほぉ、助手くんよいい度胸だな」
まさか助手くんがこんなことをしてくるとは思わなかった。
「あ、いや違うんですって、
「ん、ああなるほど」
すると助手くんが差し出した書類が私の手元へ移動した。
「ふぅん、なるほどね
もっと面白い使い方もありそうな、少し考えてみるか。
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